Huaweiの電子ペーパータブレット「MatePad Paper」はM-Pencil付きで手書きもOK:山根康宏の海外モバイル探訪記
PCの発表が相次ぎ、スマホメーカーというよりPCメーカーと思えそうな動きのHuaweiだが、タブレットの新製品「MatePad Paper」は目玉商品といえる。高級感のある背面仕上げで、上品なデジタルステーショナリーという印象を受ける。
ここのところPCの発表が相次ぎ、スマートフォンメーカーというよりもPCメーカーとも思えるような動きをしているHuawei。2月27日に行われた新製品発表会もPC新製品がメインでしたが、タブレットの一製品として電子ペーパーディスプレイを採用した「MatePad Paper」が発表されました。
電子ペーパータブレットといえばAmazonの「Kindle」シリーズが有名で、電子書籍やコミックを読むことに特化したリーダー型の端末です。他のメーカーでは例えばONYXの「BOOX」シリーズが日本でも販売されています。ペンを使った入力に対応したモデルもあるなど、電子「ぺーパー」の名の通り、紙の代替として手書きができる点も売りにしています。
HuaweiのMatePad Paperは同社のタブレットでも採用されている「M-Pencil(第2世代)」による手書きが利用可能なタブレットで、ディスプレイサイズは10.3型。紙のノートのように持ち運び、メモや議事録を取る用途にも向いています。OSはHuawei独自のHarmonyOS 2を搭載、UI(ユーザーインタフェース)は若干カスタマイズされていますが、同じOSを搭載する同社のスマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスなども連携ができるのでしょう。
高級な背面仕上げはちょっと上品なデジタルステーショナリーといった感じ。このあたりはさすがHuaweiの製品といったところでしょうか。なおプロセッサは非公開ですが、中国メディアの情報を見ると「Kirin 820E」を搭載しているとのこと。ただし4Gは非対応で通信はWi-Fi 6Eのみ。メモリは4GB、ストレージは64GBです。
バックライトのない電子ペーパーということもあってか、本体の厚さは6.65mmとかなり薄くなっています。なお、縦横のサイズは182.7(幅)×225.2(高さ)×6.65(厚み)mm、重量は360gです。バッテリーは3265mAhで、電子ペーパー端末なので、1日以上は十分持ちそうです。
ペンの書き心地は悪くありません。電子ペーパー特有の画面表示の書き換えの遅延はありますが、独自のスマートリフレッシュモードにより遅延を抑えているとのことです。手書きした文字のテキスト化も可能。タブレットを長年展開しているHuawei初の電子ペーパー端末ということで、使いやすいだろうという期待が持てます。
価格は中国で2999元(約5万6000円)。手書き対応ということでビュワー特化の電子ペーパー端末よりやや高くなってしまうようです。中国では200万冊を超えるという豊富な電子書籍も利用できるとのこと。海外の電子書籍サービスと提携して、ぜひグローバルにも販売してほしいものです。
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