「BALMUDA Scheduler」をGalaxy Z Fold3 5Gで試す 大画面でこそ真価を発揮する(2/2 ページ)
バルミューダが3月3日にBALMUDA Phone専用アプリ「BALMUDA Scheduler」をGoogle Playストアで無料公開した。筆者のGalaxy Z Fold3 5GでBALMUDA Schedulerを使ってみた。BALMUDA SchedulerとGoogle カレンダーの違いもチェックしてみた。
Galaxy Z Fold3 5GではこれまでGoogle カレンダーを使っていたが、次第にBALMUDA Schedulerの方が使いやすいと感じた。その理由は大きく2つある。
1つは先述したピンチ(ピンチイン・ピンチアウト)操作だけでなく、年間を通してどれほど予定が詰まっているのかを、視覚的に確認しやすいことだ。一見すると何本もの細い線が並んでいるだけの様だが、予定の詰まり具合をひと目で確認できるのが便利だ。色分けして予定を管理すればなお見やすいだろう。
もう1つはBALMUDA Schedulerの方がGoogle カレンダーよりも今日の予定を確認しやすいこと。Google カレンダーはアカウントアイコンのすぐ左にあるカレンダーのようなアイコンをタップすれば、今日の予定を確認できる。一方、BALMUDA Schedulerは一番下にある「TODAY」アイコンを表示するだけ。例えば1年間の予定から今日の予定に切り替えるときにTODAYを押すだけで済む。それにBALMUDA Phoneのように小型の端末を片手で持った場合、親指がTODAYに届きやすい。
両カレンダーの細かい違いもチェックしてみた。Google カレンダーでは横に3本線が並ぶ「≡」のアイコンをタップすると、日、3日間、週、月ごとに予定を表示できる。一方のBALMUDA Schedulerではピンチイン/アウトだけで、特定の日あるいは1年間の予定を一気に確認できる。
やや戸惑ったのが予定の作成だ。Google カレンダーでは画面右下の「プラス」マークから予定を登録できる。一方のBALMUDA Schedulerはというと、それらしきアイコンがない代わりに上向きの矢印のようなアイコンをタップすれば登録できる。
登録後の編集手順は両方ともほぼ同じだ。流れとしてはまずスケジューラ画面から編集する予定をタップする。次に右下の「鉛筆」のようなアイコンをタップする。上方向にフリックすれば詳細表示に切り替わる。後は変更後の内容を入力したり、日時を変更したりして「保存」を押すだけ。
その一方で、BALMUDA Schedulerを再び立ち上げる度に、その日の予定が大きく表示されるのが不便だと感じた。起動時に選択できるようにするか、空いたスペースに選択できる項目があると、Google カレンダーから乗り換えやすいかもしれない。
色の変更ができるのも共通点といえるが、例えばBALMUDA Schedulerで色を変更しても、連携したGoogle カレンダーには反映されない。その逆も同様だ。どちらかに完全移行すれば気にならないだろうが、使い分けている人にとっては不便なのかもしれない。
また、予定開始時刻を変更すると、終了時刻が自動で1時間後に設定されるGoogle カレンダーのような仕様は、BALMUDA Schedulerにはない。これもGoogle カレンダーのユーザーにとっては戸惑う要素の1つかもしれない。
最大3つのアプリを同時に起動できる「マルチウィンドウ」機能を、BALMUDA Schedulerで試すことはできなかったが、Google カレンダーでは問題なく同機能を使えた。また、端末を横向きにしても、BALMUDA Schedulerは縦表示のままだった……
上述したような欠点があるとはいえ、やりたいことに対して素早く応答してくれるのが、BALMUDA Schedulerの最大の魅力である。全体的に無駄な手順を極力減らしたようなUIにより、ほとんどの操作をスムーズに行えるのも利点の1つだ。使い勝手についてもうひと工夫あれば、Google カレンダーからBALMUDA Schedulerに移行したい。
BALMUDA Schedulerを一般開放することの意義
最後に、このBALMUDA Schedulerが一般公開された意義を、ユーザー目線とバルミューダ目線で考えてみたい。
BALMUDA Schedulerは仕事やプライベートで多くの予定が入る人ほど重宝するので、多忙なユーザーから歓迎されそうだ。特に最近はスマホの大画面化が進んでいるので、BALMUDA Schedulerは、まさに、そうした大画面スマホとの相性がいい。
バルミューダが高額な開発費をつぎ込んで開発した独自アプリの1つであるBALMUDA Schedulerは、BALMUDA Phone固有の価値であるわけで、これを一般公開することはビジネスのセオリーに反する。でも、あえて一般公開することで、BALMUDA Phoneの世界観を他のスマホで体験でき、BALMUDA Technologies(バルミューダの技術集積度の高い製品を示すブランド)の認知拡大につながることが期待される。
BALMUDA PhoneにはSchedulerだけでなく、Time & Weather(時計)、Memo、Calculatorといった独自アプリも提供されている。これらのアプリも一般開放されるのかは気になるところ。デバイスだけでなく、アプリの展開からも目が離せない。
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