Sペン内蔵で利便性が向上した「Galaxy S22 Ultra」のカメラ 1億800万画素や30倍ズームの実力は?:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/4 ページ)
スマホカメラ四天王の一角を占めるGalaxy Sシリーズの2022年モデル「Galaxy S22 Ultra」が登場した。超広角から10倍望遠までいけるハイエンドスマホの実力を探ってみた。
スマホカメラ四天王の一角を占めるGalaxy Sシリーズの2022年モデル、「Galaxy S22 Ultra」が登場した。四天王の他の3つはどれかといわれると、まあiPhoneとXperiaと……あと1つはどれにしよう。その辺はちょっと流動的ではあるんだが、Galaxyが一角を占めることに異論がある人はあんましいないと思うのである。
その2022年版Sシリーズの最上位機種がGalaxy S22 Ultra。
カメラ回りのデザインは変わったものの、その構成はGalaxy S21 Ultraと同じだ。画像処理回りの性能が上がってレベルアップしているが、使ってみて一番便利だと感じたのは「Sペン」内蔵。
これが実に便利なのだ。
超広角から10倍望遠までいけるハイエンド
まずはざっくりと基本的なところから。
Galaxy S21 Ultraと同様、Galaxy S22 Ultraも四眼。一見、五眼に見えるけど、カメラなのは4つだけだ。
超広角の1200万画素(12MP)、メインカメラとなる広角の1億8000万画素(108MP)、望遠カメラは2つで、1つは3倍、もう1つは10倍。どっちも1000万画素(10MP)だ。
超広角は35mm判換算で13mm相当と、スマホカメラの超広角としてはかなり広め。
メインカメラの広角カメラは1億800万画素。9画素を1つにして撮影することで1200万画素の絵を作る。レンズは35mm判換算で23mm相当だ。
ではこれを1億800万画素のモードで撮ってみたい。
今回のポイントは1億800万画素時に「ディテールエンハンサー」機能がついたこと。
これをオンにして撮ると、ディテールのクオリティーが上がるのだ。まあこのサイズのセンサーとレンズできっちり1億画素にふさわしいディテール描写が得られるかというと難しい話なのだが、そこをデジタル処理で補うのがスマホなのである。
ここで1億画素の画像を2個提示しても見比べるの大変なので(1枚あたり22MBもあるのだ)、2カ所ほど拡大表示して比べてみたい。どちらも左側が「ディテールエンハンサー」オンだ。
まあこれを見たら「オン」にするよね。1億画素で撮りたいってシーンがあったときに(雄大な風景、特に街を遠くから見下ろす感じのとき)などに良さそう。
続いて望遠カメラ。まずは3倍の方。カメラユニットの中で一番見た目が小さいヤツがそうだ。1000万画素で35mm判換算で69mmくらい。
ただ出力画像サイズは、他のカメラと合わせるべく1200万画素に増やしている。
その上が10倍で230mm相当。レンズはボディー内で90度曲げることで焦点距離を長くするペリスコープ型(屈曲光学系)で1000万画素。レンズはF4.9とちょっと暗いけど、それはまあしょうがない。焦点距離は35mm判換算で230mm相当(前モデルは240mm相当だった)。
さらに、この先はデジタルズームになるのだけど、100倍までイケるのでいってみた。まずは30倍。
これ、前モデル(Galaxy S21 Ultra)の30倍と比べると進化の度合が分かる。撮影日は約1年違うけど、天候も撮影時刻もほぼ同じだ。
スペック上は大して変わらないのだけど、これだけディテールの描写が違う。ディテールの処理がめちゃ進化している。以前から、AIを駆使すればデジタルズームの画質ってもっと上げられるよな、とは思っていたけど、かなりキましたな。
ついでに100倍も。満月を撮ると楽しいのだけど、チャンスがなかったので残念。
便利なのは「3倍」と「10倍」の2段階の望遠カメラを持っていること。1倍の次が10倍だとちょっと離れすぎているからね。3倍というのはポートレート(撮影機能じゃなくて、人物写真のこと。ややこしい)撮影にちょうどいい望遠具合だ。
ざっくりと同じようなサイズで写るよう、撮影距離を変えながら広角、3x望遠、10x望遠と撮り比べてみたのがこちらだ。顔の形と背景に注目。
広角だと遠近感が強く出る上に背景も広い範囲が写る。望遠になるほど顔に立体感がなくなり、背景の写る範囲も狭くなる。
こうして3枚見ると、顔の形が一番きれいにでるのは3倍くらいかなとなるわけで、うまく使い分けたい。
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