「Xperia 1 IV」のカメラを試す 超広角から望遠まで「賢いAF」で撮れるのが気持ちいい:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)
ソニーの一眼レフカメラ「α」シリーズの技術を取り入れたフラグシップスマホ「Xperia 1 IV」のカメラ性能を試す。望遠カメラが光学ズームになり、センサーは高速読み出しが可能になった。さらに「Xperia PRO-I」で使えた「Videography Pro」も使えて、気持ちいい撮り心地だ。
望遠カメラでも高速連写+リアルタイム瞳AFだ
いつものガスタンクで超広角から望遠までチェックしたので、ここからはそれ以外のいろんな写真を撮ってみよう。
Xperia 1 IIIと同様、Xperia 1 IVはPhotography Proという専用のカメラアプリで撮影する。このアプリがユニークなのは、一般的なスマホカメラアプリに準じた「BASIC」モードと、本格的なデジタルカメラ仕様のモード(AUTO、P、S、M、MR5つの撮影モードがある)の両方を切り替えて使えること。
BASICモードでは画面上にシャッターボタンはあるし、ぼけモードも使えるし、動画も撮れる。使うレンズも広角を1xとして、倍率表示となる。
85mmの望遠で背景ぼかし撮影してみた。きれいにボケてくれたし、髪の毛の周りもほぼ不自然さは感じない。美肌機能のオンオフがあるが、それはオンにしてある。
色味がちょっと地味なのは天気が悪かったのと、イマドキのスマホとしては派手目の画作りをしないからだ。よりナチュラルな本職カメラっぽい写りがXperia 1シリーズの伝統。
インカメラを使って自撮りできるのもBASICモードだ。
対してBASIC以外のモードでは画面デザインがデジカメっぽくがらっと変わる。レンズの表記は倍率ではなく焦点距離表示となり、画面も細かな設定ができるようになっていて、その代わりぼけモードもインカメラへの切替えもシャッターボタンもないのだ。
では広角から望遠までを人物編で。同じような範囲が写るよう撮影者が動きながら撮ってので、背景の写り具合の違いにも注目。2番目のはAI超解像ズームを使った50mmのものだ。
瞳AFは相変わらず素晴らしい。構えたときは顔に枠が出るだけだが、シャッターを半押しにしたり、AF-ONボタンをタップしたりしてAFを動作させるとこのように緑の枠が表示される。
動物を撮るときも同様で、瞳が見えていると、このようにちゃんと緑の枠が出るし、顔も捉えてくれる。125mmの望遠で車の下に隠れているチャトラを狙ってみた。
普通の写真も何枚か。超広角で西新宿の地下から見上げてみた。見ての通り、地下は暗くて空は明るく、しかもめちゃ逆光(ビルの後ろに太陽がいるのだ)。それでもHDRがいい感じに自動的に働いて、この写りかなりいいバランスだ。
もう1枚を超広角で。手前の花にピントを合わせたら、背景がいい感じにちょっとだけぼけてくれた。
逆に望遠でのスナップも。フォーカスをカメラ任せにしたら、ちゃんと花にピントが来てくれた。
このように、超広角から望遠まで幅広いスナップを楽しめるカメラでもあるのだ。背景ぼかしをしたり身近なものをとっさにさっと撮ったりするならBASICモードがいい。
夜景をさっと撮りたいときも、BASICモードかな。夜景と認識してきれいに撮ってくれる。
さて、忘れてはいけない連写の話。Xperia 1 IIIではリアルタイムで瞳をAFしながら超高速連写できるのは広角カメラだけだった。イメージセンサーの性能の問題だろう。
今回は超広角カメラも望遠カメラも高速読み出しに対応したので、望遠カメラでも「高速連写」が可能なのだ。さらにHDR連写機能も付いた。
リアルタイムトラッキングAFでの高速連写って望遠時の方がニーズありそうだから、これはありがたい。
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