楽天モバイルの「0円終了」で乗り換えるべきサービスは? 大手キャリアやMVNOと比較(1/2 ページ)
楽天モバイルでは、データ利用量が月に1GB以下なら基本料を無料としてきましたが、7月1日から提供される新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」では、いわゆる無料枠だった1GB以下の枠が廃止。0〜3GBのデータ利用量で月額1078円(税込み)というのが最低ラインの料金となりました。これまで0円で楽天モバイルを維持していた人が、乗り換え先としてどこを選ぶのがベターなのでしょうか。
「0円プランの終了」――これまで楽天モバイルでは、データ利用量が月に1GB以下なら基本料を無料としてきましたが、7月1日から提供される新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」では、いわゆる無料枠だった1GB以下の枠が廃止。0〜3GBのデータ利用量で月額1078円(税込み、以下同)というのが最低ラインの料金となりました。
実は筆者もこの恩恵に預かっていたユーザーの1人。スマホ「Rakuten Mini」を家の鍵(スマートロック)や、モバイル決済などに便利に利用していました。普段、ノマドワークでテザリングに使うのは、メイン回線であるY!mobileですが、使いすぎて回線速度が遅くなったときの“保険”としても「取りあえず、持っておこうか」という気軽な気持ちで契約を続けていたのです。
もっとも、本原稿執筆時点までに、1GBを超えたことはありません。「0円プランがなくなるのなら、乗り換えよう」と考えている人も多いかと思います。では、これまで0円で楽天モバイルを維持していた人が、乗り換え先としてどこを選ぶのがベターなのでしょうか。大手キャリアやMVNOのサービスを比較してみます。
大手キャリアのサブブランドとの料金比較
楽天モバイル登場以前から、独自にモバイル回線網を持ち、通信サービスを提供していたのが「大手キャリア」と呼ばれる、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社です。
そのうち、メインブランドであるドコモ、au、ソフトバンク以外のサブブランドを持っているのは、ドコモを除いた2社。KDDIはUQ mobileとpovo、ソフトバンクはY!mobileとLINEMOという名称で展開しています。なお、povoとLINEMOはオンライン専用プランとなります。
楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」と、各サブブランドの3GBのプランをまとめました。
一見、他ブランドより高そうなUQ mobileとY!mobileですが、それぞれ割引後の金額は990円となっています。割引条件は以下の通りです。
UQ mobile
- 割引キャンペーン名称:自宅セット割
自宅の電力会社またはインターネット回線を、指定のものにすること。電力会社はauでんき一択。インターネット回線はauひかり、コミュファ光 by ctc、ビッグローブ光、@nifty光、So-net光などの光回線、J:COMなどのケーブルテレビ、UQ WiMAX、BIC WiMAX、ワイヤレスゲートWiMAX+5G、hi-ho、とくとくBBなどのWiMAX+5Gルーターから選択可能。
Y!mobile
- 割引キャンペーン名称:おうち割 光セット(A)
“置くだけWi-Fi”のSoftBank Airに加入すること。なお、同回線の月額利用料は5368円。
楽天モバイルが0円で維持できるプラン廃止の発表をしてから、乗り換え先として一気に注目が集まったのがpovoでした。というのも、povoでは基本料0円で回線を維持できるからです。そこに使いたいデータ量を“トッピング”して通信を行えるようになる、というわけです。
データ追加3GBは30日間有効。毎月更新すれば、月額990円で3GBの高速データ通信を利用可能となります。なお、180日間以上、トッピングの購入がない状態が続くと、利用停止、契約解除されることがあるので注意しましょう。
料金からは見えてこない各ブランドのメリットとは?
割引後の価格が990円と横並び感のある各ブランドの料金体系ですが、実は料金からは見えてこない特徴があります。例えばpovoでは、24時間だけ使い放題になるトッピングを提供しています。LINEMOでは、LINE通話を含むLINEサービスの利用でデータ通信を消費しない「LINEギガフリー」に対応しています。
くりこしの表記があるブランドで翌月へくりこせるのは、前月に使い切れなかったデータ通信量のみ。くりこされた分から消費されていきます。くりこしできないブランドでも、24時間データ使い放題やLINEギガフリーは十分に選ぶ理由となるメリットといえるでしょう
【訂正:2022年5月31日23時30分 初出時、表にてUQ mobileの「増量オプションII」について、誤った記述がありました。おわびして訂正いたします。また、Y!mobileの「データ増量無料キャンペーン2」について追記しました。】
毎月かかる料金に、これらの特徴を合わせて検討したいところです。
安いといわれるMVNOとの比較
MVNO(仮想移動体通信事業者)は、自社でモバイル回線網を持っておらず、キャリアから通信回線を借りて運用しています。そのため、大手キャリアやキャリアのサブブランドと比べて安いといわれています。実際にどうなのでしょうか。各MVNOで音声通話可能な最安プランを紹介します。
日本通信SIMとHISモバイルが、それぞれ月額290円となっており、最も少ないコストで回線を維持できることが分かります。しかも、日本通信SIMの利用料は月間データ通信容量1GBを含んでいます。もう少し使いたい、という場合には、1GB追加ごとに220円を支払えばOK。3GB使っても、290+(220×2)=730円とかなりお得になります。月間の利用上限も決めておけるので、使いすぎを防ぐこともできますね。
HISモバイルでは、1GB、550円が本来の最安プランですが、「別の回線を持っているため、ほとんど使わない」「自宅や会社など、Wi-Fiのある場所での利用がメイン」「電話を受けるために使いたい」など、月間データ通信量が100MB未満の場合に限り、290円で維持できます。
「メイン端末ほどではないにしても、メールやLINEでのやりとりがそれなりにある」場合は、3GBプランを選ぶといいでしょう。月額利用料が770円なので、こちらもお得に感じることでしょう。
補足ですが、どのMVNOにもデータ通信容量のチャージまたは追加オプションを設けています。安心して小容量タイプの契約ができますね。
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