開発陣に聞く「Xperia 1 IV」 光学ズーム実装の背景から“スマホだけで宅録”実現まで:開発陣に聞く(2/3 ページ)
2022年夏、3キャリアが取り扱う「Xperia 1 IV」は注目の1台だ。本機はソニーの技術結晶であるカメラ、ディスプレイ、オーディオはもちろん、クリエイターに刺さるような機能も搭載している。光学ズーム実装の背景から“スマホだけで宅録”実現まで、Xperia 1 IVの魅力や技術について、企画開発に関わった方々に話を聞いた。
高輝度で視認性もアップしたディスプレイ
―― ディスプレイ輝度が約50%向上しています。個人的にはXperia 1 IIIでも十分な視認性を担保できていると思いますが、なぜさらに明るくしたのでしょうか。電池持ちにもかなり影響を及ぼす可能性があると考えますがいかがでしょうか。
滝沢氏 Xperia 1 IVのディスプレイは最大輝度が上がっています。例えば、暗所ではそれほど輝度を上げる必要はないですし、逆に屋外では輝度を上げなければ見づらいですよね。常にではなく、必要に応じて輝度を上げるようにし、電池持ちへの影響をなるべく減らすようにしています。
―― 個人的にはXperia 1 IIIで長時間、カメラの映像をディスプレイで確認したり、YouTube動画を視聴したりしていると、発熱が気になりますが、この点はXperia 1 IVで改善されましたか。
滝沢氏 熱の問題は常に課題として意識していますし、温度が上がりすぎないようにソフトウェア側でコントロールするようにしています。一定のパフォーマンスを出しながらも出し過ぎないようにしています。
―― ここからは少しゲームにも関わってくる内容ですが、240Hzの残像低減技術はどのシーン、あるいはどのアプリで有効になりますか。
滝沢氏 ゲームエンハンサー内で有効にすれば、基本的にゲームアプリで使えます。ゲーム以外ですと240Hzも必要になるシーンはないはずですから、可変フレームレート非搭載のXperia 1 IVでは、設定アプリでユーザー側が残像低減項目を有効にすれば、通常は最大120Hzで駆動するようになります。
―― 最大120Hzのハイフレームレート録画では解像度720pの場合に限られますが、もし解像度がさらにアップすると、パフォーマンスや電池持ちにも影響を及ぼしますか。
滝沢氏 安定してゲームをプレイしてもらう、かつ録画もしてもらうため、この仕様としています。
―― Xperia 1 IVでYouTubeライブ配信が可能になったのも前世代からの進化ポイントの1つですが、配信時に21:9比率から別の比率へ自動で変更されますか。
滝沢氏 YouTubeが基本的に16:9比率ですので、配信時に比率が変わることはありません。
もちろんXperia 1 IVのディスプレイは21:9比率のため、上下に黒い帯が出てしまいます。ただ、そこに自分のコメントやオリジナルメッセージを添えたり、画像を挿入したりできるので、配信時にオリジナリティーを高めてもらうことが可能です。
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