Xiaomiの「POCO F4 GT」日本初上陸 Snapdragon 8 Gen 1搭載で7万4800円から
予告されていた通り、中国Xiaomiから生まれたブランド「POCO」が日本に初上陸を果たした。日本で発売される最初のハイエンドスマートフォンは「POCO F4 GT」。Snapdragon 8 Gen 1搭載で7万4800円から。
予告されていた通り、中国Xiaomiから生まれたブランド「POCO」が日本に初上陸を果たした。日本で発売される最初のハイエンドスマートフォンは「POCO F4 GT」。
価格と販路はメモリとストレージによって異なる。
- 8GB/128GB:7万4800円(6万4800円)
- 12GB/256GB:8万4800円(7万9800円)
※括弧内は6月23日19時から26日23時59分までの早割価格
どちらも店頭販売はなく、販路は8GB/128GBモデルが楽天市場とMi.com、12GB/256GBモデルがAmazon.co.jpのみと全てオンライン限定となる。
POCO F4 GTは単なるハードコアなフラグシップモデルではなく、冷却技術やゲームに関する機能を併せ持つスマートフォン。製品名の「F」はフラグシップ級のパフォーマンス(Flagship performance)という意味で、末尾の「GT」には付加価値を高める(More enhancement)という意図が含まれている。
カラーはナイトシルバー、ステルスブラック、POCOのブランドカラーを取り入れたサイバーイエローの3色。いずれもメタリックスタイルでありながら丈夫かつ持ちやすい形状になっているという。
OSはAndroid 12ベースのMIUI13。プロセッサはSnapdragon 8 Gen 1を採用する。GPUパフォーマンスについてはレンダリング速度が速いことに加え、電力効率を高めている。メモリはLPDDR5を採用。UFS3.1により読み書きの処理が高速になるという。
冷却性能「LiquidCool Tecnology 3.0」(下記)を取り入れた。
- 熱の発生源となる部品同士を離れた場所に配置することでヒートスポットを分散
- 放熱を行うための特殊素材「ベイパーチャンバー」を2つ備え、4860平方ミリメートルを冷却できる
- 複数のグラファイトシートやカッパーブロックなどを搭載し、効率的に放熱することで、プロセッサやその他の部品の発熱を抑える
Snapdragon 8 Gen 1とLiquidCool Tecnology 3.0を組み合わせることで、ハイフォーマンスのピークをできるだけ長く体感できるようにした。例えば、120fpsモードで「モバイルレジェンド Bang Bang」というゲームをプレイした場合のパフォーマンスは平均で119.5fps、最高44.2度となり、「Free Fire」なら平均で89.3fps、最高40.9度となるそうだ。
2350mAhのバッテリーを2つ備え、最大120Wで合計4700mAhのバッテリーを約17分で急速充電できる。充電をしながらゲームをプレイする際、指を端末にかけやすくするため、L字型のUSBケーブルと、120Wの急速充電器が付属する。ハイパフォーマンスなゲームをプレイしたり、動画を視聴したりしているときでも、120Wの急速充電器を使えば約27分で充電できる。
バッテリーの劣化を抑えるため、80%までは急速に充電し、残り20%はゆっくりと充電する、アダプティブチャージ機能も備える。さらに、ドイツTUV Rheinland(テュフラインランド)から安全急速充電システム認証を取得した。
6.67型の有機ELディスプレイ(1080×2400ピクセル)は120Hz駆動に対応しており、なめらかなアニメーションや遅延のない反応を目指した。1920Hzの高周波PWM調光を実現し、暗所でも視認しやすくしている。あらゆるコンテンツでディスプレイが完璧に色調整されるよう精密にチューニングしてから出荷するという。Corningの傷つきにくく割れにくいGorilla Glass Victusを使用し堅牢(けんろう)性を高めた。
側面にはマグネット式の「ポップアップトリガー」を左右に2つ設けた。指でスライドするとポップアップし、ゲームプレイ時にL、Rボタンとして使える。左右の人差し指と親指で操作せず、人差し指をポップアップトリガーにかけ、親指でディスプレイを操作する。ゲーム内で使える各種機能、カメラ起動、各種設定項目などをL、Rそれぞれに割り当てることが可能だ。
なお、ポップアップトリガーは100以上のゲームで動作確認済み。150万回もの耐久試験をクリアしており、安定した反応と耐久性を両立したという。
ポップアップトリガーとCyber Engine X軸リニアモーターを組み合わせ、ゲームプレイ時に90種類以上、キーボードやカメラズーム時には60種類以上の振動効果を再現できる。
オーディオについてはクアッドスピーカーから出る音圧が左右均一になるよう、それぞれにウーファーとツイーターを実装し、低域から広域まで豊かに表現できるという。 Dolby Atmosやハイレゾにも対応する。
ネットワークについてはWi-Fi 6Eが802.11a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz/6GHz)、Bluetoothが5.2までをサポートする。5Gを含む対応バンドは次の通り。
- 5G:n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/77/78
- LTE-FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28
- TD-LTE:B38/40/41(2545〜2650MHz)
- WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19
- GSM:750/800/1800/1900MHz
ゲームプレイ時に手で覆われない部分にアンテナを配置することで、ゲームプレイ時の遅延時間を最大30%短縮した。状況に応じて最適なネットワークを選ぶ「Multi-Link 5.0」にも対応する。
6400万画素のメインカメラ、800万画素の超広角カメラ、約200万画素のマクロカメラを備える。マクロカメラと超広角カメラの間には画面をキャプチャーする際にちらつきを抑えるフリッカーセンサーが備わる。インカメラは2000万画素。撮影モードとしてナイトモード、ポートレートも備える。
チャームポイントとなるのが、メッセージと着信の通知、バッテリーの充電状態といった状況に応じて光る、くさび形のRGBライトだ。カメラ周囲に備えており、ユーザーがRGBライトの色をカスタマイズすることも可能だ。
FeliCaには対応しないが、IP53等級の防滴・防塵(じん)に対応する。サイズは76.7(幅)×162.5(高さ)×8.5(奥行き)mmで、重量は210g。
POCO F4 GTを日本市場へ投入した狙い
Xiaomiで東アジア担当ゼネラルマネージャーを務めるスティーブン・ワン氏によると、POCOはコンシューマーテックブランドとして、「あるべきものをすべてここに。要らないものは何もない(Everything you need, nothing you don't)」の哲学に基づき、ファンの声とフィードバックに重点を置いているという。
日本市場に初めて本製品を投入する理由として、同氏は「XiaomiやPOCOのグローバル発表会を、多くの日本人が視聴している」ことを挙げ、POCOジャパンの公式Twitterアカウントの投稿に対するリアクションやコメントも日本市場への製品投入に期待する声が多数あると話す。
オンライン限定販売を決めた理由については、上述のSNSでの反響や、「越境EC購入者の10%を占める日本のユーザーがいる」ことから、広告を打たずにSNSなどでの口コミ評価で、知名度の拡大を図るとしている。
POCO F4 GTの価格も、「日本市場においてフラグシップモデルの価格が高騰」(同氏)している背景を踏まえたもので、スペックが高く、ベストな性能を発揮しつつ、価格を競合他社よりも抑えるという考えを含んでいるという。
日本市場初投入の第1弾製品となるPOCO F4 GTで、日本のSIMフリーかつゲーミングスマホ市場に挑む。日本市場への製品投入ペースについては、市場やファンからの反応やフィードバックによって今後、決めていく予定としている。
【更新:6月23日19時45分】タイトルと本文の一部を変更しました
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