もう「万が一」ではない 通信障害の被害を防ぐための自衛手段(2/3 ページ)
7月2日1時35分頃から発生しているKDDIの通信障害は、2日後も完全復旧していない。ユーザーとしては、自分が使っている回線が通信障害に遭遇したとしても、代替の通信手段を確保できるよう対策を講じておく必要がある。サブ回線やeSIMのサービスを押さえておきたい。
eSIMのサービスを押さえておく
少額でも維持費が発生するのに抵抗がある……という人は、eSIMを契約できるサービスを押さえておくといいかもしれない。物理的なSIMの発送を必要としないeSIMなら、オンラインで申し込んで即日利用を開始できる。つまり通信障害が起きてから契約をするというパターンだ。
キャリアショップで新規契約すればeSIMにこだわる必要はないが、eSIMの方がスピーディーに契約から通信開始までを完了できる。ただしpovoでは、20時以降にeSIMを発行した場合、アクティベーションが完了するのは翌日の9時30分以降となるので注意したい。
eSIMは他に、ドコモ回線はドコモとahamo、KDDI回線はUQ mobile、ソフトバンク回線はソフトバンク、Y!mobile、LINEMOも対応している。ただしドコモについては現在のところ、オンラインでのeSIM発行は受け付けておらず、ドコモショップで発行してもらう必要がある。
現在、携帯電話の解約金は撤廃されているので、必要なときにだけ申し込んで、不要になったら無料で解約できる。こうした状況からも、eSIMは利用しやすくなっているといえる。
スマートフォンはnanoSIM+eSIM対応が安心
デュアルSIMやeSIMに対応したスマートフォンを使うことも重要だ。iPhoneの場合、iPhone XS以降のモデルはnanoSIM+eSIMのデュアルSIMに対応している。Androidスマートフォンについても、Pixelシリーズ(Pixel 4以降)を中心にeSIM対応機種が増えている。メイン回線にnanoSIMを使い、サブ回線用にeSIMを確保しておくと安心だ。
eSIMの対応機種(動作確認済み機種)は、IIJmioのWebサイトから確認できる。
なお、SIMロックがかかっているスマートフォンを使用している場合、他キャリアのSIMを使う際に、SIMロックを解除する必要がある。
家族で異なる回線を持つ
家族で暮らしているという人は、夫と妻など、家族それぞれが異なる回線を契約することも、家庭全体で見れば通信の冗長性につながる。例えば夫の回線が不通になっても、妻の回線がつながれば、情報収集や外部との連絡が可能になる。
家族で同じキャリアを契約することで、家族割引を受けられる、通話料が安くなるといったメリットもあるが、それぞれが格安ブランドを契約することで、トータルの通信料は逆に安くなる場合もある。
MVNOは、ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線といったマルチキャリアでサービスを提供しているところが多いので、同じMVNOサービスを契約するにしても、家族によって回線を分けるのも有効だ。IIJmioの「ギガプラン」の音声SIMは、ドコモ回線とau回線を提供しており、同一mioID内でデータ容量をシェアできる機能は、回線が異なっていても利用できる。
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