Google Play10周年で思い出した「Android Market」と「日本向けに開発された機能」
Googleは、Google Playの10周年を記念して、ロゴを刷新しました。Google Playは、2008年からAndroidのアプリストアとして提供されていた「Android Market」が、2012年に改名されて誕生しました。そんなGoogle Playの10周年を記念して、7月26日と27日の2日間、Google Playの全ての購入でGoogle Play Pointsの獲得率が最大10倍になるというキャンペーンも実施しています。
Googleは7月26日、主にAndroid関連のコンテンツプラットフォームである「Google Play」が提供開始から10周年を迎えたと発表しました。これに合わせて、ロゴも新しくなっており、三角形のデザインがやや丸みを帯びた他、GmailやGoogleフォトなど同様のカラーパレットを採用したものになっています。
ちなみに、Google Playの実際の誕生日は2012年3月6日。なぜ7月26日に10周年記念を行ったのかは定かではなく、海外のテック系サイトでも「なぜいま?」との疑問が多く見受けられました。
Google Playは、2008年からAndroidのアプリストアとして提供されていた「Android Market」が、2012年に改名されて誕生しました。Google Playでは、Android Marketの他、Google Music、Google Bookstoreも統合。このタイミングで、Google Play Movie、Google Play Books、Google Play Musicなどが登場し、現在に続くGoogle Playブランドとなっています。
Android Marketが公開されたのは2008年10月。同年9月に、世界初の商用Android端末である「T-Mobile G1」が発売されました。余談ですが、初代iPhoneは2007年1月発売。そして2008年6月に発売されたiPhone 3Gと同時にApp Storeが始まっています。Android Marketは、4カ月遅れでのスタートでした。
海外でのAndroid Marketでは、電子書籍や映画などの販売も行われてはいました。しかし、日本では利用できなかったこともあり、「アプリなどを1カ所に集め、簡単にインストールできるようにした場所」といった印象が強かったように思います。当時はAndroid Marketを介さない、今でいう野良アプリも数多く利用されていました。
Google Playに移行してからは、ダウンロード前にマルウェアなどのチェックを行うGoogle Playプロテクトが追加され、徐々にセキュリティ関連機能が拡充。現在では、Google Play以外からのインストールは非推奨となりました。一部例外はあるものの、Google Playを介さない独自決済のアプリ内課金も認めないという方針に関してはさまざまな意見がありますが、GoogleはGoogle PlayやAndroidエコシステムを維持するためには必要なことだとしています。
そんなGoogle Playの10周年を記念して、7月26日と27日の2日間、Google Playの全ての購入でGoogle Play Pointsの獲得率が最大10倍になるというキャンペーンも実施しました。このGoogle Play Points、Googleのサービスとしては珍しく、もともとは日本向けに開発された機能です。その後、利用国が拡大しており、現在では米国、英国、オーストラリアなど28か国で利用できます。
2018年9月に始まったGoogle Play Pointsは、アプリやゲームの購入の他、アプリ内課金や音楽、映画、電子書籍など、Google Playでの全ての支払いが対象になっており、購入金額に応じてポイントがもらえるというサービス。たまったポイントはGoogle Playクレジットや対象アプリのアプリ内アイテムと交換できる他、Google Playでの購入時にGoogle Play Pointsで直接支払うことも可能になっています。獲得したポイント数に応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」の5つのランクに分けられ、ランクが上がるごとにポイントの還元率も上がる仕組みとなっています。
こうしたポイントサービスは、もちろん海外でも利用されているのですが、ショップ独自のサービスはあまり行われておらず、クレジットカード会社のポイントサービス(リワードプログラム)が強いようです。これに対して日本では、楽天ポイントやTポイント、dポイント、Pontaなどさまざまなポイントサービスが利用されている他、家電量販店などでも独自のポイントサービスが行われており、Google Play Pointsが日本向けだったというのも納得です。
統合プラットフォームとして成長したGoogle Playですが、直近では、Windows上でAndroidゲームをプレイ可能にする「Google Play Games」のβテストも進められています。Androidから始まったGoogle Play(Android Market)が、今後どのように変化していくのか、今後も注目していきたいと思います。
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