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「スマホ冷却グッズ」は効果ある? 炎天下で3製品を使って分かったこと(2/2 ページ)

ほとんどのスマホは周囲温度がセ氏5〜35度で正常に動作するよう製造されている。だが2022年の夏は40度にもせまる日が多く、スマホを冷却することも積極的に考えなければいけない。3つの冷却グッズを探し、実際に使用してみた。

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SHEAWA「スマホ 冷却クーラー冷却ファン」

 最後は電気の力でぐんぐん冷やしてくれそうなSHEAWA「スマホ 冷却クーラー冷却ファン」です。

スマートフォン冷却
SHEAWA「スマホ 冷却クーラー冷却ファン」。ペルチェ素子とファンの力で、スマホを冷やします

 ペルチェ素子は、電気の流れによって熱を一端に移動させることで、他端を冷やす(逆に言えば、一端の熱を奪うことで、他端を暖める)ことができる素材です。このスマホクーラーは、冷たくなる側をスマホに密着させ、さらに移動させた熱をファンの力で放出することで、強力にスマホを冷やせます。

スマートフォン冷却
スマホと接する面が冷えるようになっています
スマートフォン冷却
USB Type-Cポート搭載。5V/1.5A以上で出力できる電源を接続しながら使います。本体にはバッテリーを内蔵していません

 「荒野行動」などCPUの性能をフルに使うゲーム中の使用を想定した仕様で、稼働時には、ファンの部分に搭載したLEDがカラフルに光ります。本体下部には、現在温度を示すデジタルディスプレイがありますが、スマホに密着させる側の実際の温度は、表示されているものより3〜8度ほど高いので、温度差による結露を心配する必要はないといえるでしょう。

スマートフォン冷却
表示はセ氏22度となっていますが、実際にはセ氏26.1度でした

実験開始

 暑さがピークとなる14時過ぎ、6分14秒ほど動画を撮影した結果、スマホ内部の温度はセ氏44度以上に。リチウムイオンバッテリーの劣化が早まる温度がセ氏45度といわれていることからすると、大変危険な温度です。

スマートフォン冷却
スマホバッテリーに仕込まれている温度センサーの値がセ氏44.5度とのこと。危ない!

 ここで、スマホ冷却クーラー冷却ファンを取り付けます。スマホホルダーのように挟み込む形なので、本当に冷やしたいスマホのカメラ付近へ密着させられないのが残念です。

スマートフォン冷却
スマホの電源ボタンなどを避けて取り付けるので、ほぼ中央と密着させる形になりました

 すると、わずか3分で表面温度はセ氏34.6度に、内部の温度もセ氏34.5度まで下がりました。10度近く下がったことになります。最終的にはセ氏33.0度までスマホが冷えました。

スマートフォン冷却
外気温がセ氏35度以上の中にあって、表面温度がセ氏34.6度にまで下がりました
スマートフォン冷却
アプリが取得した内部の温度はセ氏34.5度

結論:どの製品も確実にスマホを冷やしてくれる

 スマホ冷却グッズを3種類買って試しましたが、どの製品も、確実にスマホを冷やしてくれることが分かりました。高温下で長時間使い続けるのであれば、電力を使ったスマホクーラーのようなものに分がありますが、スマホを冷やさねばならないような環境で長時間活動するのは、体に負担がかかるということを忘れないようにしましょう。

 移動時間中のナビ利用など、暑くてもどうしても使わなければならない、というときに使えるように備えておきたいものですね。

おまけ

 スマ冷の公式ページに「温度上昇を緩やかに」すると記載してありました。本当に温度上昇が緩やかになるのか、スマホに何もしていない状態と、スマ冷を貼り付けた状態でスマホ内部の温度を測り、比較しました。

 スマ冷なしの場合、13時24分頃から4分弱の間に動画を撮影。スマ冷を貼り付けていないスマホでは4度近く上がっています。

スマートフォン冷却

 スマ冷ありの場合、15時6分頃(気温セ氏34度)に屋外へ持ち出し、15時10分頃から2分38秒間の動画撮影を開始。温度上昇が抑えられています。

スマートフォン冷却

 試す前までは、「こんな薄いシートを貼り付けたところで、気休め程度にしかならないだろう」と考えていたのですが、実際にはスマ冷を貼り付けておくことで、スマホ内部の温度上昇が緩やかに、かつ抑えられていることが分かりました。貼り付けたままでも気にならない薄さなので、夏の間、普段使いするのによさそうですね。

 まだ暑さが続きますが、使い方にあったスマホ冷却グッズを選んで、良いモバイルライフをお過ごしください。

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