キャリアのでんきサービスに乗り換える価値はある? 「ドコモでんき」「auでんき」「ソフトバンクでんき」の違い(2/4 ページ)
「携帯電話会社が提供している電気サービスに切り替える価値はあるのか?」そんな疑問に答えるべく、この記事ではドコモでんき、auでんき、おうちでんき(ソフトバンクでんき)をメインとした、新電力の料金プランについて解説する。
dポイントが還元されるドコモでんき
ドコモでんきはNTTアノードエナジーを新電力、NTTドコモをNTTアノードエナジーの取次という販売形態で提供されています。対応エリアは沖縄電力エリアおよび離島を除く全国に対応しており、選べる料金プランは「ドコモでんき Green」と「ドコモでんき Basic」の2つです。
ドコモでんきGreenの基本料金は東京電力エナジーパートナーなど各地域の電力会社(従量電灯)に比べて各アンペアで500円高く設定されています。これはドコモでんきGreenは二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーに関係しているからです。
ただし、これはドコモでんきGreenで供給される全ての電気は再生可能エネルギーであるということを意味しているわけではありません。正確に言うと、ドコモでんきGreenは販売している電気(LNG火力等を含む電源から調達した電気)の全量分に二酸化炭素を排出しない方式で発電された電気であることを証明された証書(非化石証書)を購入・付与しており、そのコストを基本料金に転嫁しているので基本料金が高いということがおえます。
そのため、「ドコモでんきGreenを契約しているということは、高い基本料金を支払っていることにはなるが、(間接的に)再生可能エネルギーからの電気しか使っていない」ということがいえ、環境意識が高い方向けのプランになっています。使った分だけ請求される電力量料金(従量料金)は各地域の電力会社と同じです。
電気料金面では、地域の電力会社(従量電灯)よりも高くなってしまうドコモでんきGreenですが、条件を満たせば、電気料金の10%分のdポイントが還元されます(税別100円につき10%ポイント還元)。
その条件は、以下の2つです。
- 5Gギガホプレミア、5Gギガライトなど2019年10月以降に提供開始されているドコモの料金プランを契約していること(ahamo含む)
- ドコモでんきGreenの契約がひも付いている携帯電話の契約をdカードGOLD(年会費1万1000円)の利用番号として登録しておくこと
dカードGOLD未契約の場合、還元されるdポイントは5%になり(税別100円につき5%ポイント還元)、ドコモ回線を契約していない場合、あるいは対象外プランの場合、還元されるdポイントは3%にまで下がります(税別100円につき3%ポイント還元)。なお、dポイント還元対象になるのは、「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」のみであり、前述した「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」は、ポイント進呈の対象外になることには注意が必要です。
ドコモでんきBasicの基本料金、電力量料金(従量料金)は各地域の電力会社(従量電灯)とほぼ同じです。ドコモでんきGreenとの違いは、還元されるdポイントにあります。5Gギガホプレミア、5Gギガライトなど2019年10月以降に提供開始されているドコモの料金プランを契約していれば(ahamo含む)、還元されるdポイントは3%になり(税別100円につき3%ポイント還元)、ドコモ回線を契約していない場合、あるいは対象外プランの場合は、還元されるdポイントは2%(税別100円につき2%ポイント還元)になります。
「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」は、ポイント還元の対象外になることもドコモでんきGreenと同じです。両プランとも切り替えに伴う工事は必要ありません。そして、解約金や事務手数料も一切かかりません。
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