値上げ後もiPhoneをできるだけ安く買う方法:「返却なし」「乗り換えなし」の場合(2/2 ページ)
MNO各社からiPhoneを分割払いで契約する際は、2年などで返却する代わりに割賦金の支払いが免除される仕組みがある。「端末を返却したくない」「分割払いの審査が通るか気になる」という人のため、端末返却のない購入方法や負担を下げる方法について調べた。
街の携帯ショップ、機種変更での割引額は?
ドコモショップなどのキャリアショップ、量販店、併売店(複数のキャリアやサブブランドを扱っている携帯ショップ)などの実店舗でも、iPhone本体だけの購入は可能ですが、割引は期待できません。割引が大きくなるのはやはり乗り換え(MNP)のみというのが一般的です。オンラインで機種変更するのと違い、各キャリアが定めている価格とは別に「店頭支払金」が必要になるケースもあります。
さらに、auとUQ mobileではオンラインストアでの機種変更でも事務手数料3300円がかかりますが、ドコモ、ソフトバンク、Y!mobileの場合、オンラインストアで機種変更すれば事務手数料3300円は無料です(楽天モバイルはオンライン、店舗共に事務手数料は無料)。このように、一般的には街の携帯ショップよりも、オンラインで機種変更した方が安くなります。
ただし、店舗によっては、機種変更でもiPhoneに対して電気通信事業法で定められた最大値引き額である22000円までの割引もされるケースもごくたまにあるようです。例えば、各種計画の達成のため、あるいは旧型iPhoneの在庫処分をしなければならない、といったような店舗独自の事情がある場合が該当します。そろそろ新型iPhoneが発表される頃ですが、旧型iPhoneの値下げや割引を期待したいところです。Apple Storeで本体だけ購入するよりも高くはなりますが、「店舗スタッフと料金プランなど相談しながら契約したい」という方であれば、店舗での割引交渉も有効かもしれません。
各キャリアのリユース品(認定中古品)とは?
「別に新品でなくてもいい」という方であれば、各キャリアのリユース品(認定中古品)を購入する手もあります。ドコモ認定リユース品のdocomo Certified、au認定リユース品のau Certified iPhone X(認定中古品)、ソフトバンクの認定中古品のSoftBank Certified(認定中古品)認定整備済み iPhoneです。これらは一度、第三者によって利用されたiPhoneであり、本体には細かな傷があるものもあります。しかし、バッテリー容量は80%以上、基本性能も各キャリアで検査済みのiPhoneであり、受取りから30日間は(条件によっては)、交換・返品も可能です。
ドコモ、auは新規・乗り換え・機種変更を伴わないと購入できませんが、ソフトバンクは本体のみの購入もでき、iPhone 8(64GB)であれば、2万1840円と破格の条件でiPhoneが手に入ります(2022年8月25日時点)。時期によっては、ほとんど在庫がないときもあるでしょう。しかし、ご興味のある方はたまにでも在庫状況を確認してみる価値はあると思います。
以上、この記事では他社から乗り換えを除いた「端末返却を伴わない形」「本体だけを購入した場合」「各キャリア認定中古品の場合」に絞って、iPhoneをできるだけ安く購入、機種変更する方法について解説してきました。街の携帯ショップなどの実店舗でiPhoneを購入するのも良いですが、価格にこだわる方は、一度Apple Storeや各キャリアのオンラインストア、あるいは認定中古品を検討してみてはいかがでしょうか?
著者プロフィール
吉田裕紀
長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やY!mobileショップにて11年間携帯電話の販売に従事。
現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。
- スマホの料金プランに関する情報を随時更新→D-POPS スマホブログ
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