「BALMUDA Phone」は中身にこそ“真価”あり 11カ月使って分かった○と×を整理(2/2 ページ)
発売から間もなく1年を迎える「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」。11カ月使って中身にこそ“真価”があることが分かった。その理由を実機を用いてレビューする。
ストライプは特定の機能やアプリをすぐに呼び出せるが、慣れないと厄介かもしれない
そしてもう1つ気に入っている機能がある。
それは「ストライプ」という機能。これも前述のTools同様、ホーム画面からアクセスできるものになるが、Toolsと違うのは決められたアプリではなく、特定の機能やアプリをすぐに呼び出せることだ。ストライプという名の通り、ホーム画面には背景となる壁紙の前面にストライプが表示される。
例えば、そのストライプを上から下に向かってスワイプするとITmediaの記事に、下から上に向かってスワイプするとメールアプリへアクセスできるように設定できる。参考までに呼び出せる機能とアプリを下に記載しておく。
- 電源ボタン押下(画面表示をオフ)
- 電話を開く
- 電話をかける
- メッセージを開く
- メッセージを送る
- Google Chromeを開く
- Google マップを開く
- Google マップで検索する
- Google マップで経路を調べる
- 現在地を共有する
- 写真を撮影する(アウトカメラでの撮影)
- 写真を撮影する(インカメラによるセルフィー)
- 動画を撮影する(アウトカメラでの撮影)
- 動画を撮影する(インカメラによるセルフィー)
- スケジュールを開く
- 今日のスケジュールを確認する
- スケジュールを新規登録する
- 計算をする
- 為替計算をする
- メモを開く
- メモを入力する
- 設定アプリを開く
- 特定のアプリを開く
ホーム画面からすぐにこれらを呼び出せるのは便利だが、初めはどのアプリを設定したのか忘れがちで、意図しない機能やアプリを呼び出してしまうことが多々あった。どの機能やアプリをストライプに登録したのか、常に表示してくれると助かる。冒頭のスケージューラーが大画面でこそ生きると述べたが、ストライプはその反対。これはBALMUDA Phoneをはじめとする小型端末でこそ片手でサクッと操作できる機能だと感じた。
中身にこそ真価がある 今後のアップデートにも期待
ここまでお伝えしたように、アプリや機能によっては大画面、または小さい画面がいい、と感じる。前回の外観、そして今回の中身を総じて評価するなら、BALMUDA Phoneは中身にこそ、バルミューダのいう「体験価値」が隠れている、と筆者は考える。形はアップデート(変形)できないものだが、中身こそ変化して利便性が上がっていく部分だろう。
約11カ月使った感想は、端末を世に送り出して終わりではなく、バルミューダ独自アプリや機能の改善に継続して取り組んでほしいということ。そしてスケージューラーのようにアプリによっては、より大画面の端末で使える環境も整えてほしいと思う。
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