「Pixel 7 Pro」のカメラは何がすごい? iPhone 14 ProやPixel 6 Proと撮り比べて分かったこと:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)
性能的にもカメラ的にも安定感があり、企業としてはとても知名度が高いのに日本ではメジャーになりきれない「Google Pixel」シリーズ。個人的にはAndroidのSIMロックフリー端末デビューに最適だと思うが、カメラの性能はどうか。「Pixel 7 Pro」の他に、「Pro」が付く端末「Google Pixel 6 Pro」「iPhone 14 Pro」のカメラを撮り比べる。
シネマティックぼかし動画を撮れるようになった
最後にそれ以外の機能を。夜景はオート夜景をオンにしておけば、暗いとき、自動的に夜景モードになる。
手動での夜景モードでは撮影時間を選べる他、三脚にきちっとセットしてしばらくじっと待っているとシャッターボタンのデザインが「月」から「星」になり、1分以上かけてきれいな夜空の写真を撮ってくれる。
スマホ用三脚を持っている人は星のきれいな晴れた夜に、あるいは星がきれいに見えるところへ遊びに行ったらぜひ。
面白いところでは「モーション」機能もある。「長時間露光」と「アクションパン」の2種類あって、Pixel 6 ProではBeta版として提供されていた機能だが、今回もBeta版でした。
長時間露光はなんとなく想像しやすいと思うので、アクションパンを。目の前を横切るように歩いてもらっているところを流し撮りするのである。するとこんな写真を撮れるのだ。真っ昼間でもスローシャッター感。
動画の話も忘れちゃいけない。
従来通り、手ブレ補正は4種類。標準、ロック、アクティブ、シネマティック撮影だ。ロックは望遠撮影時に構図をロックする機能。アクティブは「アクティブ手ブレ補正」で、この場合は4Kを使えず1080Pになる。これはかなりぬるぬると気持ちよくブレを補正してくれるのが素晴らしい。
シネマティック撮影は「シネマティックパン」。速度が50%になりスムーズなパン撮影ができる。
で、これら4つは「動画」モード時の手ブレ補正のバリエーション。それとは別に新しく「シネマティック」モードが新設された。指定した被写体にフォーカスを当てて背景を大きくぼかし、24fpsで撮影する機能だ。映画っぽくなるということでシネマティックぼかし。
4Kは使えず1080Pになるがポートレートモードの動画版と思えばいい。iPhoneのシネマティックモードと似た機能だ。
途中、ちょっと被写体を見失ったけど、まあこんな映像を撮れるわけだ。
今回のPixel 7 Pro。前モデルとの機能の差をまとめると、
- 超広角カメラがAF対応になり、マクロ撮影機能がついた
- 望遠カメラが5xになり、より望遠に強くなった
- 夜景モードに天体写真機能がついた
- シネマティックぼかし動画に対応した
という4点。
でも細かい機能追加よりは、デジタルズームの処理がきれいで何倍でも好きなズーム倍率で撮って大丈夫とか、いろいろなシーンでの写りが安定しているとか、画作りが派手すぎないのでナチュラル派に最適とか、そういうスマートフォンカメラとしての基本性能の高さが一番の魅力かなと思う。
関連記事
- 「Pixel 7/7 Pro」速攻レビュー 性能重視ではないが、多くの人に“刺さる”と感じた理由
10月13日に発売されるGoogleの最新スマートフォン「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」をレビュー。第2世代のTensorとなる「Google Tensor G2」を生かし、カメラや画像処理に新機能が加わっている他、AIを使った顔認証にも対応した。Pixel 7 Proの望遠カメラは光学5倍へと倍率が上がり、AIを組み合わせた超解像ズームも最大で30倍まで拡大可能になった。 - “実質0円”の施策も 「Pixel 7/7 Pro」で日本攻略を狙うGoogle、足りないピースは?
Googleが10月13日に発売する「Pixel 7/7 Pro」は、同社が培ってきたAIをさらに進化させたスマートフォンだ。Pixelの代名詞ともいえるAIを使ったカメラ機能には、Googleの独自チップ「Tensor G2」の処理能力を生かした機能を追加した。Pixel 7/7 Proの価格設定からも、同社が日本でPixelを普及させる意気込みが伝わってくる。 - Pixel 7/7 ProはiPhone 14/14 Proよりも買い? 価格やスペックを比較してみた
Googleの新スマートフォン、Pixel 7/Pixel 7 Proが10月13日に発売されます。対象スマートフォンの下取り価格の大幅アップや次回以降に利用できるストアクレジットの付与により、Pixel 7は実質0円、Pixel 7 Proも実質2万7800円となることが話題を集めています。実際のところ、iPhone 14/14 Proと比べてどうなのでしょうか。 - 「Pixel 7 Pro」が実質2万7800円から Googleがブラックフライデーセールの開催を予告
Googleが「ブラックフライデーセール」について予告。11月18日から開催予定。既に対象製品を確認できるようになっている。 - メインカメラが大幅に強化された「iPhone 14 Pro」 4800万画素の実力はいかに?
毎年恒例、新型iPhoneのカメラレビューの季節がやってきた。今回レビューする「iPhone 14 Pro」のカメラは、今までよりセンサーサイズが大きくなっただけでなく「4800万画素で撮影」できるようになった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.