「Twitter Blue」を使って考えた“月額980円の価値” 普及のカギを握るのは携帯キャリア?:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)
Twitterの有料サービス「Twitter Blue」が、1月11日に日本で導入された。2009年からおよそ14年弱の間、Twitterを使い続けてきた筆者も、サービスイン初日に契約してみた。その方法や、Twitter Blueならではの新機能を紹介しつつ、同サービスの今後を考えてみた。
便利な編集機能と使いどころに悩む取り消し機能、認証バッジ付与も
申し込みが完了すると、すぐにTwitter Blueの各種機能が利用できるようになった。ただし、特典の1つであるアカウント名につく認証バッジは、付与に時間がかかる。筆者の場合、Twitter Blue申し込み直後に「通知」欄に「ご利用のアカウントは、まもなく認証されて青のチェックマークが付きます」という通知が表示された。翌々日の13日には、いつの間にか認証マークがついていたので、2日ほど時間がかかった格好だ。認証といっても、お金を払っていることを証明するだけのマークでしかないのだが……。
とはいえ、認証アカウントは、通知欄の「認証済み」にツイートやリプライが表示されるようになる。筆者のように、フォロワーが1万を超えていると、何気ないつぶやきをしただけで、通知欄が埋まってしまうことも少なくない。数が多すぎると、必要な通知を見逃してしまう恐れも出てくる。このようなときに、認証済みのユーザー同士なら、リプライをすぐに確認できて便利だ。ただ、これも認証済みのユーザーが限られている場合の話。Twitter Blueのユーザーが増えれば、このような使い方は機能しなくなる。
筆者がTwitter Blueに期待していたのは、ツイートの編集機能が使えるようになることだ。仕事柄、記者会見を聞きながら素早くキーパーソンの発言をツイートするといった使い方をしているが、急いで入力すると、どうしても誤字が多くなってしまう。スマートフォンからサッとツイートした際にも、予測変換に引っ張られて予想外の言葉が入力されていることがある。ツイートの誤字をそこまで気にする必要はないかもしれないが、数字の間違いなど、致命的なものは直したい。
編集機能は、このようなときに役に立つ。ブラウザ版の場合、編集したいツイートの右上に表示されている「…」をクリックして、「ツイートを編集」をクリック。アプリ版も、操作方法はほぼ同じだ。ただし、ブラウザでツイートして、iPhoneで編集するといったことはできない。また、同機能も含めたTwitter Blueは、申し込んでしまいさえすればAndroidアプリでも利用できる。あくまで、課金プラットフォームが対応しているかどうかの話というわけだ。Androidだから申し込みはいいや……と思っていた人は、ブラウザから申し込めばいい。
残念なのが、リプライがついたツイートは編集できないこと。親切なフォロワーが誤字脱字や事実誤認を指摘した段階で、編集ができなくなってしまうのは本末転倒気味だ。また、自分のツイートにリプライする形でツリーにした場合も、編集は無効になる。リプライがついた後、もともとの発言を180度変えてしまうことを防ぐ意味合いもありそうだが、編集したツイートにはその履歴も表示されるため、一定の抑止効果にはなる。5回までの回数制限はいいが、30分という時間制限は少々残念。間違いに気付いても、あとの祭りになってしまうことがあるからだ。
Twitter Blueのもう1つの大きな機能が、「ツイートの取り消し」だ。こちらは、取り消しと銘打たれてはいるものの、どちらかといえば、時間差投稿に近い。ツイートボタンを押してから実際に投稿されるまでの間にタイムラグを設け、その間に取り消しをできるようにするためのものだ。時間は5秒、10秒、20秒、30秒、60秒の5段階。ツイートだけでなく、返信、投票、引用、スレッドそれぞれで、ツイートの取り消しをするかどうかを変更することが可能だ。
Twitter Blueを有効にすると、標準でこの機能が適用され、20秒のタイムラグが設けられる。設定変更は、クライアントごとに適用される。PCのブラウザとスマートフォン用アプリなど、複数のデバイスを使っている場合には少々面倒。設定を同期する機能は欲しい。ただ、投稿がすぐに反映されないのはスピード感に欠けるきらいもある。せっかちな人には、あまり向かない機能といえそうだ。かくいう筆者も、この機能はオフにしてしまった。すぐに投稿することもできるが、ワンタップ分、操作が増えてしまうのも面倒だ。
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