バッテリー劣化でスマホ交換の「トリカエスマ保証」 月額200円からでもサービスが成立するワケ(2/3 ページ)
スマートフォンのバッテリーが劣化したら中古スマホに交換できる「トリカエスマ保証」をニューズドテックが展開。背景に、バッテリーに特化した保証サービスを求める声が多かったという。気軽に利用できるよう、月額200円からのプランを用意した。
プレミアムプランは月額500円でもペイできる?
―― プレミアムプランに関しては、月額料金が500円と少し高い一方で、交換品が状態のいい端末です。それでもペイするということですか。
粟津氏 あちらは事務手数料として、交換時にお金をいただきます。そのお金でペイするようにできています。手数料は3000円、6000円、9000円の3プライスで、2万円まで、3万円まで、それ以上という形で分けています。
―― iPhoneだと、ほとんど9000円になってしまいそうですが……。
粟津氏 そうでもありません。例えば、iPhone 7やiPhone 8のような端末なら安い。iPhone Xでも、6000円で交換できます。ただ、iPhone SEでも第2世代は中古の価格が2万円台後半、第3世代だと3万円台後半なので、いずれも9000円の対象になります。
―― あくまでバッテリーの交換という建てつけですが、ユーザーの主観で交換の申し込みができるので、外装の傷を減らすためにプレミアムプランを使うといったこともありそうです。Cランクの端末をAないしはBにするといった使い方です。これは防げるのでしょうか。
粟津氏 防ぐというより、それでもいいと思っています。回収(した端末の販売)と事務手数料でプラスになるように設計されているからです。とはいえ、ユーザーにも良心の呵責(かしゃく)はある。日本は特にそれが強いので、100人いたら100人やるかというと、そんなことはないと思っています。
中古だけでなく、新品のスマホを使っている人にもアプローチしたい
―― サービスは既に始まっています。出足はいかがでしたか。
粟津氏 出足は想定通りで、予想していたお客さまが来ています。バッテリーがダメだなと思った人ですね。(コロナ禍が落ち着き)外出が増えてくると、それを体感する人は増えてきます。出掛けるときには100%だったのに、夕方にはバッテリーのマークが赤くなってしまう。そんなときに、こういったサービスに入っていれば、楽に交換できる。そういった感じの人を想定していました。
―― iPhoneとAndroidでは、どちらが多いですか。
粟津氏 iPhoneの方が多いですね。一般的な比率より多いです。
―― 先ほどうかがったように、新品でも入ることはできますが、どちらかといえば中古端末の方が多くなるような想定でしょうか。
粟津氏 基本的には両方がターゲットですが、中古の方が多くなってくると思います。現時点でも、聞いている感じだと中古の方が多そうです。長く、ヘビーに使ってバッテリーの減りが早くなり始めた人なので、やはり中古は多い。一方で、新品の端末でも使っていると体感的に減りが早くなったと思う人はいます。将来的にはそういう人にアプローチしていきたいですね。僕の端末も、バッテリー容量は100%なのですが、「ドラゴンクエストウォーク」をやっていると、すぐにバッテリーがなくなってしまって……。
―― それは、バッテリーの劣化ではなく、使い方の問題だと思います(笑)。
粟津氏 そうですね(笑)。こういう場合は、交換したところで、すぐに電池がなくなってしまいます(笑)。
―― そもそも、バッテリーの容量が不安だという人はどのぐらいいるのでしょうか。
粟津氏 買い替えの理由として大きいですね。最初にお話ししたように、アンケートを取ると、バッテリーが劣化した、ダメだなと思ったときに買い替える人が半分以上います。すぐに買い替えるというわけではないのですが、このサービスはその動機づけにもなります。平均利用期間が4.3年で、それも期間も伸びていますからね。
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