楽天モバイルをオススメできる人、できない人【2023年1月】:データ使い放題と国内通話かけ放題が圧倒的にお得:スマホ料金プランの選び方(2/2 ページ)
楽天モバイルはデータ通信が使い放題で月額3278円と安く、さらにRakuten Linkを使えば国内通話は無料でかけ放題です(一部対象外あり)。データ通信をたくさん使う方や、現在他社でかけ放題オプションを契約している方に向いています。毎月のデータ使用量や求める通信品質によっては他社がオススメの場合があります。
楽天モバイルがオススメでない人
楽天回線エリア外に住んでいる人
一方で、楽天モバイルがオススメでない方もいます。まず、楽天回線エリア外にお住まいの方にはオススメできません。
楽天モバイルの通信エリアは、楽天モバイルが建てた基地局を利用する「楽天回線エリア」と、auの基地局を利用する「パートナー回線エリア」に分かれます。楽天回線エリアの人口カバー率は2022年10月時点で98%を超えましたが、まだまだパートナー回線エリアも広いです。
パートナー回線エリアでは月のデータ通信容量が最大5GBに制限されます。5GB超過後も最大1Mbpsで使えるものの、「データ使い放題で月額3278円」という楽天モバイルの最大のメリットは享受できません。契約前には楽天モバイル公式サイトのエリアマップを確認し、自身の生活エリアが楽天回線エリアか確認してください。
通信品質にこだわる人
通信品質にこだわる人には楽天モバイルはオススメしません。楽天モバイル公式サイトのエリアマップ上で自身の生活圏が「楽天回線エリア」になっている場合も、通信品質は万全とはいえません。
特に建物内、地下などでは電波が弱くなる場合があります。楽天モバイルはドコモ、au、ソフトバンクに比べて使っている電波の周波数が限られるため、自社回線エリア内でも電波が不安定になったり圏外になったりすることがあります。ビジネスなど重要な場面で使う方は、万が一のことを考えて他キャリアを契約した方がよいかもしれません。
筆者もサービス開始以来ずっと楽天モバイルを使っていますが、2021年秋頃までは都内でも突然圏外になることがありました。特に電車内で圏外になることが多かったです。また、当時通っていた作業場が都心にもかかわらず電波が弱かったこともあり、メイン回線での使用をやめてしまいました。ただ、2022年春頃に再度使ってみたところ、圏外になることはほぼなくなりました。過去に通信品質を理由に解約した方も今なら改善している可能性もあるので、一度試してみるのもオススメです。
月のデータ使用が20GB以下の人
データ使用量が月20GB以下の人は楽天モバイル以外も検討しましょう。月20GB以上はドコモ、au、ソフトバンク以外に選択肢が少ないため楽天モバイルがオススメですが、月20GB以下なら選択肢が増えます。
例えば3GBプランで主要なキャリアの料金を比較してみましょう。下図の通り楽天モバイルもトップクラスに安いのですが、さらに安い料金でLINEMOやOCN モバイル ONEも選べます。また、家族割や固定回線とのセット割が適用できる場合はY!mobileやUQ mobileも月額990円です。
特にOCN モバイル ONEは3GBプランが月額990円、光回線とセットなら月額770円で使えます。通信速度も速く、国内通話はアプリを使わなくても自動で半額になるのでオススメです。
また、LINEMOはソフトバンクと同じ通信品質の回線が使えて月額990円です。LINEアプリによるデータ消費量がカウントされない「LINEギガフリー」もあるので、LINEで音声通話やビデオ通話をする方にもオススメです。LINEMOのメリット、デメリットはこちらの記事で解説しています。
データ通信量が20GB未満の場合も他社と比較検討しましょう。主要なスマホキャリアで料金が最も安いのはIIJmio、次点はmineoですが、この2キャリアは昼や夕方に速度が遅くなるので注意が必要です。その点、ahamoやLINEMOはそれぞれドコモ、ソフトバンクと同じ品質でデータ通信が使えるため、昼でも速度が速く、使えるエリアも広いです。楽天モバイルよりahamoは月額792円、LINEMOは月額550円高いですが、安心して使いたい人は両キャリアを選ぶのがいいでしょう。
料金はLINEMOの方が安いですが、ahamoは5分かけ放題込みの料金のため、通話が多い方はahamoがお得になる場合があります。海外でも無料でデータ通信ができるのもメリットですね。
不安ならお試しで契約してみよう
ここまで解説した通り、楽天モバイルの最大のデメリットはやはり通信品質です。筆者が使う中では都内ではほとんど問題なく使えるようなりましたが、「もし使えなかったらどうしよう…」と不安で契約に踏み出せない方もいると思います。
そんな方は、一度楽天モバイルをお試しで契約してみるのもオススメです。楽天モバイルには最低利用期間や違約金はありませんし、初期費用もかかりません。キャンペーンも豪華なので、興味がある方は気軽に試すことができます。
楽天モバイルで現在販売中のAndroidスマホ「Rakuten Hand 5G」は楽天モバイルの契約が初めてなら実質1円で購入できます。また、モバイルルーターの「Rakuten WiFi Pocket 2C」は実質0円です。楽天モバイルの契約とセットでこれらの端末を購入し、数カ月使ってみてデータ通信やRakuten Linkの品質を試してみましょう。
以上、楽天モバイルをオススメできる人、できない人の解説でした。楽天モバイルの魅力は「データ使い放題で月額3278円」「Rakuten Linkなら国内通話が無料でかけ放題」の2つです。データ使用量が月20GB以上の方や、かけ放題オプションを契約している方は楽天モバイルへの乗り換えを検討しましょう。データをたくさん使う学生や若年層の方にもオススメですね。
一方、通信品質にはまだ不安がありますが、これまで使ったことがない方は一度試してみるのがオススメです。楽天モバイル公式サイトでは常時お得なキャンペーンを実施しており、SIMのみも端末セットもお得に契約できます。契約時は必ず楽天モバイル公式サイトのキャンペーン情報を確認してくださいね。
著者プロフィール
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
- Twitter:@simlabo_jp
- サイト:https://www.sim-labo.jp/
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