失敗しない「USBケーブル」の選び方 形状から通信規格まで徹底解説!(1/5 ページ)
簡単そうに見えて難しい「USBケーブル」選び。一体、何に気を付ければいいのでしょうか。改めてポイントをチェックしてみましょう!
スマートフォン、タブレットやパソコン(PC)を持っている人であれば、ほぼ例外なく使うことになる「USBケーブル」。しかし、USBケーブルのプラグ/コネクターの形状は複数あって分かりづらい面があります。最近では同じ形状でもスペックが異なるケースも……。「どれを買えばいいのか分からない」あるいは「思ったようなスペックが出ない(機能が使えない)」という声を耳にすることもあります。
そこで、USBケーブルに関する基本的な知識を改めてチェックしていこうと思います。使っているデバイスにピッタリなUSBケーブルを選ぶ一助になれば幸いです。
USBレセプタクル(コネクター)/プラグの「形状」をチェック!
まず、USB対応デバイスに備わっている「レセプタクル(差し込み口/コネクター)」と、コネクターに差し込むための「プラグ」の形状をチェックしていきましょう。
USBのレセプタクル/プラグ(以下まとめて「端子」)には、以下の規格が用意されています(規格としては存在するものの、使われていない規格は割愛しています)。
- USB Type-A:USBホスト(親機となるデバイス)で利用する端子
- USB Standard-A:通常サイズのUSB Type-A端子
- USB Type-B:原則としてUSBクライアント(子機となるデバイス)で利用する端子
- USB Standard-B:通常サイズのUSB Type-B端子
- USB Mini-B:少し小さいサイズのUSB Type-B端子
- USB Micro-B:さらに小さいサイズのUSB Type-B端子
- USB Type-C:ホストとクライアントの両方で利用する端子(最新規格)
もう少し詳しく見ていきましょう。
USB Type-A端子
USB Type-A端子は、USBホストで使われます。多くの人は「USBっていうと長方形の端子!」と思っているかもしれませんが、これはUSB Type-A端子のバリエーションの1つである「USB Standard-A端子」です。
「USB 2.0まで」と「USB 3.0以降」では信号線の数が異なるため、USB 3.0以降のUSB Standard-A端子は、原則として青色に着色されています(例外もあるので注意が必要です)。ただし、伝送速度の低下を許容できれば「USB 2.0まで」と「USB 3.0以降」のStandard-A規格のプラグとレセプタクルは相互に接続可能です(※1)。
(※1)あくまで相互接続できるのはケーブルレベルの話で、機器の組み合わせによっては正常に動作しない場合がります
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