スマホやノートPCをバッテリー切れの危機から救う! 「モバイルバッテリー」選びで気を付けるべき4つのポイント(1/3 ページ)
スマホ、タブレットやノートPCをバッテリー切れの機器から救う「モバイルバッテリー」だが、選ぶ際に気を付けるべきポイントが4つある。これから買う人も、既に持っている人も、ぜひ参考にしてほしい。【訂正】
コロナ禍が収まりつつある昨今、外出する機会が増えた人も少なくないだろう。ビジネス面でいうと、多くの企業でテレワーク制度が広まったことで、日々働く場所を変える「ノマドワーク」や、旅行先で仕事を行う「ワーケーション」も市民権を得つつあるように感じる。
このように自宅やオフィスの外で仕事をする場合、気になるのがスマートフォン、タブレットやノートPCのバッテリー駆動時間だ。外出先でバッテリーの残量が少なくなった際に、すぐに充電できる場所に立ち寄れるとは限らない。充電できると期待して立ち寄ったカフェのテーブルにコンセントがなかった、なんてことも珍しくない。
そこで役に立つのがモバイルバッテリーだ。自宅などで事前に充電しておく必要こそあるが、バッテリー切れによる「業務中断」や「連絡途絶」といったリスクを回避できる。
とはいえ、ひと言で「モバイルバッテリー」といっても、いろいろある。充電したいデバイス、購入予算や使い方に合わせて、最適なものを選ぶことが何より重要だ。この記事では、モバイルバッテリーを購入する際に考慮すべきポイントを確認していく。より良いモバイルバッテリー選びの一助になれば幸いだ。
【訂正:3月3日16時30分】iPhone 14 ProとPixel 7における充電の最大電力について修正しました
ポイント1:買う前に「充電するデバイス」にめぼしを付けよう!
繰り返しだが、モバイルバッテリーにはいろいろある。税込みで1000円台で買えるものもあれば、1〜2万円台のものもある。もちろん、基本的には高機能なモバイルバッテリーほど高価なのだが、だからといって「高機能」が必ずしも必要とも限らない。
まず、モバイルバッテリーを選ぶ際は、まず何を充電したいのかを明確に見定める必要がある。
例えばスマホを充電するだけなら、極論だがどんなモバイルバッテリーでも充電はできる。ただし、出力電力によっては、充電スピードが遅くなってしまうこともあるには気を付けたい(この点はポイント3で詳説する)。
しかし、ノートPCも充電したいという場合は少し話が変わる。一般的に、ノートPCはスマホと比べると消費電力が大きく、充電する際の電力も大きい。そのため、出力電力が低いと充電できない場合がある。ノートPCの電源をオフにするかスリープ状態にすると低電力でも充電できる場合もあるが、その間はPCを使えないことになってしまう。
ノートPCを充電するためにモバイルバッテリーを用意する場合は、その機種の入力電力をよく確かめてからを選ぶようにしよう。ただ、カタログや取扱説明書に入力電力が明記されているとは限らない。その場合は、ノートPC本体の入力電力値、あるいは付属するACアダプターに記載されている最大供給電力を参考に選ぶとよい。
ノートPCの場合、モバイルバッテリーの出力電力が低いと充電できない場合がある。カタログや取扱説明書に入力電力に関する詳細が書かれていない場合は本体に記載されている入力電力、あるいは付属するACアダプターの最大出力を参考にしたい
ポイント2:どんな「機能」が必要か?
モバイルバッテリーといえば、かつては「スマホを始めとするUSB端子を備える機器を充電するデバイス」という感じだった。しかし、ここ数年は多機能化が進んでいる。
例えば、Qi(チー)規格に準拠するワイヤレス充電機器に直接充電できるもの、iPhoneの「MagSafe(マグセーフ)」に対応するもの、AC(交流)電流を出力できるもの……など、場合によっては目移りしてしまうような多機能化が進んでいる。とりわけAC出力できるモバイルバッテリーは、最大電力はさておき汎用(はんよう)性が高い。
ただ、その多機能さは全てのユーザーにとって必要とは限らない上、先述の通りモバイルバッテリーは多機能なほど高価になる。
付加価値的な機能が必要なのかどうか、もっといえば何をどのように充電したいのか、しっかりと検討してみよう。
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