スマホ決済を「使う人」と「使わない人」の決定的な違い 朝日大学マーティング研究所の調査より
朝日大学マーティング研究所は、スマホのキャッシュレス決済に関する調査結果を発表。スマホ保有層の約8割がスマホでキャッシュレス決済を利用する一方、非利用層はアプリの設定や使い方の習得のハードルが高いと感じている。
朝日大学マーティング研究所は、3月23日に「スマホでのキャッシュレス決済アプリの利用に関する調査(利用層と非利用層の比較編)」の結果を発表した。対象は首都圏に住む20〜50代の男女で、回収サンプル数は400。
スマホ保有者のうち、78.0%がスマホでキャッシュレス決済を利用。スマホの設定や操作に関して利用層と非利用層を比べると「自分でほとんどできる」と回答したのは利用層が88.8%、非利用層が68.2%で、設定や操作が得意でないことが非利用層のキャッシュレス決済アプリ導入を妨げる一因となっている。
スマホの設定や操作がうまくできない場合の対処法を、スマホでのキャッシュレス決済の利用別でみると利用層、非利用層とも「ネットで情報を集めて何とか自身で対処する」がトップ。割合は利用層が91.7%、非利用層が78.4%で、自分で何とかしようとする意向は相対的に利用層が高く、非利用層が低い。
一方で「その作業を諦める」の回答割合は利用層が1.3%、非利用層が11.4%と差が開いている。スマホでの設定や操作がうまくできない場合、非利用層はその作業自体を諦めてしまう人が多いことが分かった。
具体的なスマホアプリの設定/操作についてスマホでのキャッシュレス決済の利用別でみると「インストール」「アンインストール」「設定」「使い方の習得」「機種変更で引き継ぐ」のいずれも利用層の割合が非利用層の割合を上回っている。非利用層が「自分だけでできる」と回答したのは、機種変更で引き継ぐが64.8%、設定が79.5%、使い方の習得が79.5%、インストールが88.6%、アンインストールが84.1%で、インストールはできても実際に利用するために設定したり、使い方を習得したりするプロセスで対処できなくなることが多いと推測できる。
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