ChatGPTをLINEでサクッと使える「AIチャットくん」を試す これは“架空の友達”だ(2/2 ページ)
今、大きな注目を集めている対話型AIサービス「ChatGPT」は、ブラウザで利用するもので、スマートフォン向けのアプリは用意されていない。そこで注目したいのが、ChatGPTのAPIを利用したLINE向けのサービスだ。piconが3月2日から提供しているLINE bot「AIチャットくん」を試してみた。
月額980円のプレミアムプランには加入すべき?
今回はAIチャットくんの無料版を試した。無料のまま6問目の質問をしてみると、「15万ユーザー達成記念」と題し、「プレミアムメンバー(有料)なら無制限で使いこなせる」という文言とともに、加入ページのリンクが送られてきた。
5つの質問で毎日済むか? といわれると素直に首を縦に振れない。特に頻繁にLINEを利用し、AIチャットくん便りの生活に慣れてしまうと、無料では物足りないだろう。
なお、AIチャットくんのAPIは「GPT-4」ではなく「gpt-3.5-turbo」で、回答のベースは基本的にはGPT-3.5になる。piconによると、将来、有料プラン向けにGPT-4を提供する予定という。また、AIチャットくんの回答内容について、「言い回しに関するチューニングは行っていない」とのことで、ブラウザのChatGPTで尋ねる場合と同じ回答になるようだ。
GPT-3.5ベースのChatGPTなら無料で使えるため、同等の言語モデルを用いているAIチャットくんを有料で使うことは気が引けるかもしれない。しかし、Webブラウザ経由でアクセス、登録しなければ使えないChatGPTとは違い、LINEからすぐに情報を得たり、チャット形式で会話したりできるAIチャットくんの使い勝手はいい。レスポンスも早く、友達感覚で気軽に利用できるのはLINEならではだ。LINEでサクサク利用することに魅力を感じるなら、プレミアムプランに申し込んでもいいだろう。
AIチャットくんは誰向け?
AIチャットくんを使ってみて、調べ物をして何かの参考にするのもいいし、架空の友達として話し相手になってもらうのもよし、といった印象を受けた。一方で、対話型AIから得るすべての回答を過信してはならない、と改めて感じた。
人同士が直接会い、表情を確認しながら会話するのと違い、ChatGPTもAIチャットくんもあくまでチャットベース。人と会う時間にとらわれたくない、すぐに情報を得たい、話したい、という人にとってはこうした対話型AIが好ましいだろう。
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