OPPOが本気になった! カメラフォン「Find X6 Pro」(海外版)の実力を徹底検証する(3/3 ページ)
2022年は1型センサーを採用した「カメラスマホ」が多く発売された年だった。Xiaomiやシャープが1型センサースマホを発売するなかで、OPPOも「OPPO Find X6」というカメラスマホを発売した。今回は同製品の撮り心地を実際に試してみる。
カメラ特化では後発だったOPPOが見せてきた「本気のカメラフォン」
OPPOのスマートフォンは進化を続ける他社の機種に比べて、カメラハードウェアが弱いと指摘されていた。事実、Find X5シリーズでは他社よりもワンランク落とした構成にするなど、他社商品と比較すると惜しいと思ってしまう仕上がりであった。
一方、今回のFind X6 Proでは1型のセンサーに加え、超広角や望遠にも大型センサーを採用した抜かりのない構成となった。これにMariSilicon Xによる高度な画像処理やハッセルブラッドチューニングのフィルターなども備えており、ソフトとハードともに高いレベルに仕上げてきている。
OPPO Find X6 Proは扱いやすい望遠レンズを備えることで、今までのスマートフォンよりも手軽にクローズアップフォトやテレマクロ撮影を可能にした。カメラ性能を強化する機種の中でも明確に差別化を図っている。
やはり、中国国内でし烈な競争となっている「カメラスマホ」に真っ向勝負を挑む端末なだけあって、完成度は非常に高い。デザインも洗練されており、他社のプレミアムラインといわれるスマートフォンの中でも存在感を示している。
それでありながら、価格は非常にお手頃だ。Galaxy S23が799米ドル(10万6000円前後)、上位モデルのS23+が999米ドル(13万3600円前後)なのに対し、中国向けのFind X6は4499元(約8万7000円)から、今回レビューのFind X6 Proは5999元(約11万8000円)からに抑えている点は好感が持てる。
最後になるが、OPPO Find X6 Proは「撮影体験が楽しいカメラスマホ」だと感じた。簡単かつキレイに撮れるカメラはもちろん、夜景などもストレスなく撮れる点や、MariSilicon Xによって純正カメラアプリ以外でも高度な画像処理が利用できる点は、他社ともきっちり差別化できている。
もちろん、Snapdragon 8 Gen 2を搭載したフラグシップモデルであり、基本性能の高さもしっかり備える。独自プロセッサによる「アプリを選ばない柔軟さ」と、高性能なハードウェアの組み合わせは次世代の「カメラ特化スマホ」を予見するかのような仕上がりだ。
OPPOの日本におけるハイエンドスマートフォンの展開は、2021年の「Find X3 Pro」が最後となっている。さまざまな事情はあると思うが、このような魅力的な商品を日本で展開してほしいところだ。
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