「Xperia 1 V」は何が進化したのか 「Xperia 1 IV」と比較して分かったこと(2/3 ページ)
ソニーが発表したXperiaハイエンドスマートフォンの新モデル「Xperia 1 V(マーク5)」。SIMフリーモデルの市場想定価格は20万円に迫る。先代の「Xperia 1 IV」からの進化点を実機とともに解説する。
αカメラゆずりの新機能をXperiaとして初搭載
続いて、カメラの新機能について、チェックしていきたい。
カメラに関するトピックはもう1つある。「クリエイティブルック」という新機能の初搭載だ。色味やシャープネス、明るさなどの多彩な要素から醸し出される、映像(動画、静止画)の見た目、印象を表すルックをプリセットから選べるため、後処理や専用アプリなしでさまざまな写真や動画を撮影できる。これはフルサイズセンサー搭載の一眼カメラ「α1」「α7 IV」でも既に使えるものだが、ようやくXperiaでも扱えるようになった格好だ。
ちなみに、Xperia 1 Vのアウトカメラとインカメラの両方で、このクリエイティブルックを使える。スマホならではのUI(ユーザーインタフェース)で簡単に操作でき、アウトカメラとインカメラの切り替えも即座に行える。撮影時にお気に入りのルックを選び、そのままSNSにアップロードする、なんてときに便利そうだ。
使い勝手の向上については、Photo Pro/Video Pro/Cinema Proで、ピントが合った部分の輪郭に色を付け、視覚的に分かりやすく表示する「ピーキング表示」が可能になったことに加え、Photo ProとVideo Proは縦表示に対応した点が挙げられる。
また、Xperia 1 Vをαカメラと接続し、Xperia 1 Vのディスプレイでモニタリングを行いながら、Xperia 1 Vのストレージにデータを保存できるようになった他、動画のライブ配信中にチャット閲覧が可能になり、視聴者とコミュニケーションを取れるようになった。
ディスプレイは21:9の4K有機ELを継承
ディスプレイは従来機から変わらず、6.5型の4K有機ELを搭載しており、最大120Hz駆動や、コンテンツのフレームごとに解析して明暗部を見やすくする「リアルタイムHDRドライブ」にも対応している。
Xperia 1 Vのアウトカメラで撮影した写真をディスプレイで確認してみたが、元データがきれいなのはもちろん、ディスプレイでも人の肌の色味や、毛先にまでフォーカスが合っていること、白飛びや黒つぶれを抑えた夜景の写真など、あらゆる点でしっかりと再現できていた。写真では伝わりづらいと思うが、これはぜひ実機で確かめてほしい。
内蔵のフルステージステレオスピーカーは低音域の音圧を上げ、バスドラムなどの音を聴こえやすくしたことがポイント。3.5mmイヤフォンジャックの搭載、DSEE Ultimate、360 Reality Audio/360 Upmixへの対応も継承している。
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