「Xperia 1 V」は何が進化したのか 「Xperia 1 IV」と比較して分かったこと(3/3 ページ)
ソニーが発表したXperiaハイエンドスマートフォンの新モデル「Xperia 1 V(マーク5)」。SIMフリーモデルの市場想定価格は20万円に迫る。先代の「Xperia 1 IV」からの進化点を実機とともに解説する。
ゲームや発熱対策はどう進化した?
ゲーム関連では240Hzの残像低減技術、暗いシーンを意図的に明るく表示する「L-γ(ローガンマ)レイザー」、120Hzのハイフレーム録画などを継承しつつ、ゲームエンハンサーの使い勝手が向上。トップメニューから瞬時にパフォーマンスを確認できることに加え、シャッターボタンでスクリーンショットの撮影が可能になった。
発熱については開発機をサーモグラフィーカメラで撮影しつづけたわけではないため、特定の条件下で発熱がある、などと具体的に伝えることはできないが、プロセッサにSnapdragon 8 Gen 2を採用し、電力効率が従来比で約40%改善されたとのこと。加えて、ソニーがカメラ動作時の消費電力を従来比で約20%改善し、Xperia 1 Vの熱拡散シートの体積を約60%拡大。Xperia 1 IVと比べても安定したパフォーマンスにつながるという。
さらに、冷却構造や3.5mmオーディオジャック、HDMI出力ポート(1080p/120Hz出力に対応)、LANポートなどを併せ持つゲーミングギア「Xperia Stream for Xperia 1 IV」にも対応した。
Xperia 1 VとXperia 1 IVのサイズと重量はほぼ同じ。奥行きが0.1mm増し、0.2g重くなった程度のため、もともと、Xperia 1 IV向けに発売されたXperia StreamがXperia 1 Vでも扱える。
- Xperia 1 V:サイズは約71(幅)×165(高さ)×8.3(奥行き)mmで、重量は187g
- Xperia 1 IV:サイズは約71(幅)×165(高さ)×8.2(奥行き)mm、重量は185g
ただし、Xperia 1 IVの純正ケースをXperia 1 Vに流用することはできない。先のアウトカメラのイメージセンサーが大型化したことに伴い、3眼カメラを囲う台座部分も大きくなったからだ。とはいえ、横置きと縦置きの両方に対応した純正ケースは撮影時のグリップ力を高める他、カメラの台座を保護し、カメラがケースからはみ出ないように設計されている。
Xperia 1 Vは中身が進化している
このように、21:9比率の4Kディスプレイの継続や、カメラが3眼構成であることなど、Xperia 1 IVから外観が大きく変わったわけではないが、先のピクセルビニングやクリエイティブルックなど、スマホカメラのトレンドを取り入れ、αカメラゆずりの新機能を盛り込み、これまで以上に中身がブラッシュアップされたのがXperia 1 Vといえる。
【更新:5月19日16時55分】マイクに関して追記を行いました
関連記事
- ソニーが「Xperia 1 V」発表 新イメージセンサー搭載で暗所撮影強化 19.5万円のSIMフリーモデルも
ソニーが5月11日、Xperiaハイエンドスマートフォンの新モデル「Xperia 1 V(マーク5)」を発表。日本を含む世界各国で発売する。SIMフリーモデル「XQ-DQ44」は7月下旬以降に発売予定で、市場想定価格は19万5000円(税込み)前後。イメージセンサーを一新し、暗所性能を高め、Vlog撮影に特化した機能を搭載した。 - ドコモとauが「Xperia 1 V」を6月中旬以降に発売 キャッシュバックやポイント還元も
NTTドコモとKDDIは、6月中旬以降に「Xperia 1 V」を発売。発売を記念し、NTTドコモでは最大1万2000円をキャッシュバック、KDDIではPontaポイントやソニーポイントのプレゼントキャンペーンを行う。 - 「Xperia 1 IV」と「Xperia 5 IV」どちらを選ぶ? スペックから性能までを徹底比較
ソニー製スマホのフラグシップは「Xperia 1」シリーズだが、その下として位置付けられている「Xperia 5」シリーズも機能面での差は少なく、コンパクトかつ片手持ちしやすいという利点がある。この兄弟といえる2モデルは、それぞれどんなユーザーに適しているのか。 - 「Xperia 1 IV」が19万円台でも納得できる理由 実際に使って分かったこと
ソニーのフラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」が、ドコモ、au、ソフトバンクから発売されたが、一括価格はいずれも19万円台。ネットでも「高い」という声が目立つが、価格に見合う価値があるのか。実際に購入して、カメラ、ゲーム、音楽などの面から検証した。 - 「Xperia 1 IV」は何が進化したのか 「Xperia 1 III」との違いをおさらい
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが6月3日にソニーの最新フラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」を発売した。外観は先代の「Xperia 1 III」から大きく変わっておらず、パッと見だと違いが分からないほど。一方でカメラが大きく進化し、望遠レンズが光学ズームに対応した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.