今さら聞けないChatGPT:スマホで箇条書き→文章作成でスキマ時間を有効活用する
ChatGPT・文章生成AIツールの使いこなし術。今回は、箇条書きを使って文章を作成する方法を紹介する。このテクニックは、スマートフォンで文章を作成する上でも有用だ
この連載について
ChatGPTを初めとする生成AIツール。使いこなしにはコツがいりますが、うまく使えば調べものや文章作成を効率化できます。生産性をアップして、暮らしを豊かにすることも不可能ではありません。この連載では、ChatGPTを実践的に使いこなすための勘所を紹介します。
ChatGPTを用いると、“箇条書き”から文章の下書きを作成できます。
使い方は実にシンプルです。まず、あなたが「伝えたいこと」の箇条書きを作成します。次に、ChatGPTに対して「文章にしてください」と指示するだけです。ChatGPTは流ちょうな文章を返答してきます。
このテクニックのポイントは、文章を作成した後の確認作業や修正作業に時間をかけることです。ChatGPTが生成した文章は、あなたの書いた箇条書きを元にしているとはいえ、必ずしもあなたの文体にはなっていないはずです。文体や構成を大胆に見直し、自分らしい言い回しに変えていく作業が必要となります。
このテクニックの最大の魅力は、文章の作成に対するハードルを大きく下げることができるところにあります。ゼロから文章を書き始めるというのは、意外と心理的なハードルが高いものです。ChatGPTの力を借りれば、ゼロから文章を書くのではなく、既に形のある文章を“添削”していくという作業に変換することができます。修正を繰り返し、最終的にはChatGPTが提示した原型はほとんど残らないとしても、作業を効率化させることができます。
さらに、このテクニックは、スマートフォンで文章を書く上でも有用です。長文の文章を作成するためには、細かい言い回しを変更する際に、コピー&ペースト機能を多く用います。スマートフォンのソフトウェアキーボードは、この作業に適した環境とはいえません。
そこで、スマートフォンでは箇条書きを列挙して、ChatGPTで文章に変換し、PC(あるいは外付けキーボード併用で)で編集作業を行う形にすれば、効率よく文章を執筆できます。移動中や外出先での作業など、スキマ時間をうまく用いて文章を執筆するアイデアとして、箇条書きは多いに役立つことでしょう。
最後に、実践例として、この記事を書く時に質問した内容とChatGPT(GPT-4)による応答の一部を紹介します。
【ChatGPTへの入力(プロンプト)】
以下の箇条書きを、コラム調の文章に直してください。
想定読者層は一般的なITリテラシーを備えた、非IT業種を含むテクノロジーへの関心が高い人です(この前提条件をアウトプットに含める必要はありません)
- ChatGPTを利用して、箇条書きから文章の下書きを生成する方法を紹介します。ブログ記事やFacebookメッセージの投稿などを想定しています。
- 具体的なやり方としては、箇条書きを書き、ChatGPTに「文章にしてください」と指示するだけで、流暢な文章が生成されます。
- ただし、作成した文章は「あなたの文章」とは言えないものが生成されることでしょう。大胆に直していく作業が必須です。ChatGPTで文章化一旦化したものの肉付けをすべて剥がして、より自分らしい言い回しに変えていきましょう。
---以下省略---
【ChatGPTの応答】
文章の作成には、ChatGPTという強力なツールを活用する方法があります。その一つとして、私たちは箇条書きから文章の下書きを生成するという手法を紹介します。これは、例えばブログ記事を書く際やFacebookへのメッセージ投稿などの際に特に役立つでしょう。
その操作方法は実にシンプルです。まず、箇条書きを作成します。次に、ChatGPTに対して「文章にしてください」と指示するだけです。その結果として、流暢な文章が生成されるのです。これは、ITリテラシーを持つ一般の読者にとっても非常に手軽な操作と言えます。
---以下省略---
【編集後の文章】
ChatGPTを用いると、“箇条書き”から文章の下書きを作成できます。例えばブログ記事を書く際やFacebookへのメッセージ投稿など、公開記事を素早く作成する際に重宝します。
使い方は実にシンプルです。まず、あなたが「伝えたいこと」を箇条書きを作成します。次に、ChatGPTに対して「文章にしてください」と指示するだけです。ChatGPTは流ちょうな文章を返答してきます。
---以下省略---
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