楽天モバイルが宅内圏外だったので「フェムトセル」導入も、大苦戦したワケ 個人ではハードルが高い？（2/3 ページ）

「宅内で楽天モバイルが圏外」――。そんな悩みをどうにかして解決できないと思い、「Rakuten Casa6」を導入した。Casa6の申し込みから設置に至るまでの流れや注意点を解説する。

[金子麟太郎，ITmedia]

つながらない（Casa6がLTEの電波を吹かない）場合は？

　Casa6の申し込みはWebページから行う。電波調査終了後、数日程度で楽天モバイル（契約者）の携帯電話番号宛にSMSで送られてくるリンクを開くと、Casa6を申し込むためのWebページに推移する。楽天モバイルの契約者情報や、インターネット回線によってはお客様IDの入力が必要だ。入力を終えて重要事項説明書を読み、チェックボックスをタップして「同意して申し込む」をタップすれば申し込みが完了する。

SMSでCasa6を申し込むためのWebページのリンクが送られてくる

楽天モバイルの契約者情報や、インターネット回線によってはお客様IDの入力が必要となる

　記者の場合、申し込んでから10日ほどでCasa6が届いた。箱にはCasa6本体の他にLANケーブル、設置マニュアルが付属している。マニュアルといっても実際は設置方法やステータスランプ表示などが簡易的に記載されたクイックスタートガイドに過ぎない。付属の紙とほぼ同じ内容はWebページでも確認できる。

• →Rakuten Casa6 クイックスタートガイド

Rakuten Casa6 クイックスタートガイド

　今回Casa6を設置する環境は、壁→ONU（光回線の終端装置）→ルーター→Casa6という順番につなぐ必要があった。ONUとルーターが一体になっている場合は、もう少しシンプルな構成となるが、今回の場合はONUからルーターへ、さらにCasa6をぶら下げるような構成とする必要があった。

環境によって接続方法が異なる

「ONU」と「ルーター」

ルーターのLANポートと、Casa6の黄色いインターネットポートをLANケーブルで接続する

　しかし、設置から数週間が経過しても、Casa6がLTEの電波を吹くことはなく、電波状況の改善には至らなかった。楽天モバイルに確認したところ、単に設置しただけでは正常に動作しないことが判明。どうやら下記（必要な）条件も満たさなければならないようだ。

動作モードを「NATモード」に設定する

　NATモートは例えば、NECプラットフォームズ製のルーター「WX5400HP」では、「ローカルルータ」と呼称される。ルーターがローカルのIPアドレスを他の機器へ割り当てるモードにする必要があるということだ。クイック設定Webの動作モードがローカルルータになっていれば、ここは変更しなくてもよい。

NECプラットフォームズ製のルーター「WX5400HP」

IPv6パススルー機能を有効にする

　ルーターの動作モードとしてはIPv4だが、その後につながる機器がIPv6で通信する場合、その上段の回線などとルーターにつなげる端末との間で直接やり取りができるようにすることをIPv6パススルーという。ルーターを介さずトンネルをくぐり抜けて、回線の情報をそのままルーターに接続された端末に受け渡す状態になっている。

　クイック設定Webから「基本設定」をクリックして、IPv6動作モードが「使用する」から「NECプラットフォームズではIPv6ブリッジという＝IPv6パススルー」に切り替え、下の「設定」をクリック。「設定中です。しばらくお待ちください」の表示からしばらく待つと、「設定が完了しました。」と表示される。「ログアウト」を押して閉じたら設定完了だ。

「WX5400HP」のクイック設定Webにログインする

基本設定をクリックする

動作モードとIPv6動作モードを指定のモードに切り替える