小型フラグシップスマホ「Zenfone 10」9月8日発売、9万9800円から 見どころを写真で解説
ASUS JAPANが、最新スマートフォン「Zenfone 10」を9月8日に発売する。片手に収まるコンパクトなボディーを特徴とするハイエンドスマートフォン。カメラは高精細なズームや手ブレ補正機能を強化した。片手操作がはかどる機能も充実している。
ASUS JAPANが9月6日、新型スマートフォン「Zenfone 10」の日本投入を発表。9月8日に発売する。
Zenfone 10は、片手に収まるコンパクトなボディーを特徴とするハイエンドスマートフォン。海外では6月に発表されていた。カラーはミッドナイトブラック、スターリーブルー、オーロラグリーン、エクリプスレッド、コメットホワイトの5色展開。
メインメモリ/ストレージの構成によって価格は異なる。8GB/128GBが9万9800円(税込み、以下同)、8GB/256GBが11万2800円、16GB/512GBが13万4800円。
68.1(幅)×146.5(高さ)×9.4(奥行き)mm、約172gの小型軽量ボディーに5.9型フルHD+(1080×2400ピクセル)の有機ELディスプレイを搭載。ただの小型スマホではなく、プロセッサにQualcommの最上位モデルとなるSnapdragon 8 Gen 2を備え、メインメモリとストレージの構成も最大で16GB/512GBを確保しており、パフォーマンスにもこだわった。
容量4300mAhのバッテリーを搭載しており、Snapdragon 8 Gen 2の省電力性能と相まって、バッテリー駆動時間が12.9%向上したという。Zenfoneとして初めてワイヤレス充電のQi規格に対応。ワイヤレスは最大15W、有線は最大30Wの急速充電にも対応している。
アウトカメラは5000万画素(F1.9、焦点距離23.8mm)の広角カメラと1300万画素(F2.2、焦点距離12.5mm)の超広角カメラを搭載している。広角カメラには、6軸ジンバルモジュール(光学式手ブレ補正)とアダプティブEIS(電子式手ブレ補正)を新たに搭載。アダプティブEISでは、端末のブレをリアルタイムで検知して最適な画角に自動調整する。例えば動きが大きいとクロップする範囲を大きくし、静止時にはクロップしないので、より広範囲を撮影できるようになる。
望遠カメラはZenfone 9に続いて搭載していないが、デジタルズームを使用した際も、センサーが捉えた未加工のRAWデータを使うことで、画質劣化を抑えられるという。
カメラを起動すると、超広角と2倍のデジタルズームに切り替えられる。超広角は「0.6」、2倍ズームは「2x」をタップすればよい。ピンチイン、アウトでズーム倍率を手動で切り替えられ、最大8倍のデジタルズームが可能。8倍ズームで看板を撮影したところ、拡大するとジャギーが目立つが、しっかりと視認できた。
3200万画素のインカメラには、従来のRGBにW(ホワイト)を加えた「RGBWセンサー」を採用。これにより、薄暗い環境下で画質が向上し、Zenfone 9比でノイズを50%低減、67%多くの光を取り込めるようになったという。
スリープ時にカメラを素早く起動できる「クイックショット」も用意。これをオンにすると、スリープ時に音量キーの上下どちらかを2回押すと、瞬時にカメラが起動し、3枚の写真を自動で撮影してくれる。シャッターチャンスを逃したくないときに有効だ。この他、動画撮影、カメラ起動、インカメラ起動を割り当てることもできる。
側面の電源キーは、ショートカット用の「スマートキー」としても機能する。このキーは、ダブルタップと長押しで任意のアプリや設定を呼び出せる他、スワイプでWebページの移動、動画の早送り、メディアファイルの前後移動などの操作も割り当てられる。スマートキーは右手で握っても左手で握っても押しやすい位置にあるので、片手で握ったまま、簡単な操作でよく使うアプリを呼び出せる。
生体認証は顔認証と指紋認証をサポートしており、指紋認証は電源キー(スマートキー)がセンサーとしても機能する。顔認証はマスクをした状態でも認証可能だ。
画面の端をスワイプすると小窓でアプリを呼び出せる「エッジツール」も用意。ブラウザを表示させながら、その上にSNSアプリを表示させるなど、ホーム画面に戻らずに異なるアプリを使える。エッジツールを呼び出す位置は左端と右端の上下好きな位置に調整できるので、こちらも片手操作がはかどる機能といえる。
1つのアプリを複製できる「ツインアプリ」機能も利用できる。例えばSNSで2つのアカウントを持っている場合、各アカウントにログインしたアプリを個別に起動できる。複数アカウントを使っている場合、アカウントを切り替える手間が省けて便利なのと、マルチウィンドウを活用すれば、各アカウントでログインした画面を同時に表示できる。
本体前面と下部のUSB Type-C端子の横にスピーカーを搭載しており、ステレオ仕様となっている。3.5mmイヤフォンジャックも備え、イヤフォン使用時に立体的なサウンドを楽しめる「Dirac Virtuo」にも対応している。
IP68の防水・防塵(じん)に加え、おサイフケータイ(FeliCa)もサポートしており、マイナンバーカードのスマホ用電子証明書機能にも対応している。SIMはnanoSIM+nanoSIMのデュアルSIMに対応しているが、eSIMには対応しない。SIMスロットは両面に1枚ずつnanoSIMをセットするタイプで、microSDスロットとしては機能しない。
対応バンドは以下の通り。
- 5G……n1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n20、n28、n38、n41、n77、n78
- 4G……B1、B2、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B17、B18、B19、B20、B26、B28、B34、B38、B39、B40、B41、B42
OSはAndroid 13をプリインストールしており、最大で2回のメジャーバージョンアップ、4年間のセキュリティアップデートを保証する。
Zenfone 10専用のアクセサリーとして、「Connex ケース」「Connex カードホルダー」「Connex スマートスタンド」の3種類をセットにした「Zenfone 10 Connex Accessories Set」を別売りで用意する。価格は5280円。Connex Smart Standはアプリとも連携しており、キックスタンドを広げると、指定したアプリが自動で起動する。
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