モトローラが“ultraじゃない”折りたたみ「razr 40/40s」を投入する狙い ソフトバンクは一括9万円台で攻める(2/3 ページ)
モトローラ・モビリティ・ジャパンは11月20日に折りたたみスマートフォン「motorola razr 40」「motorola razr 40s」を発表した。「razr 40 ultra」よりも安価な点がアピールされた。日本市場への投入理由をモトローラ・モビリティ・ジャパンの松原丈太社長が語る。
日本市場にrazr 40を投入した理由
先述のように、razr 40は直販ストアとIIJmioサプライサービスが、razr 40sはソフトバンクが取り扱う。発表会ではモトローラ・モビリティ・ジャパンの松原丈太社長が「安価な折りたたみスマートフォンを発売する狙い」を語った。
razrシリーズはモトローラ・モビリティ・ジャパンがプレミアムモデルと位置付けるシリーズ。日本市場には2021年に「razr 5G」を投入したが、その後、継続的な投入がなくブランクが空いていた。それから2年後の2023年、「razr 40 ultra」を日本市場に投入した。
松原社長はrazr 40 ultraが「国内外で大きな反響を呼んだ端末」であるとともに「折りたたみスマートフォンを新鮮と評価したり、使いやすいと感じたりする人が一定数いらっしゃる」と話す。
グローバルでは「出荷台数が伸びている」とのことだが、日本ではまだまだ手が出しづらいイメージを持たれているという。日本では「他社を含めてプレミアム価格帯のモデルしか出回っておらず」、razrシリーズと同じ縦折りタイプの「Galaxy Z Flip5」は定価が10万円を超える。
こうした状況が変わらないことには「ガジェットが好きな人しか触ることができない」と松原社長は指摘する。モトローラ・モビリティ・ジャパンとしては「上位のテクノロジーを手に取りやすい価格帯で提供したい」との考えがあり、日本市場に安価な折りたたみスマートフォンを投入することを決めたという。
さらに、「キャンディーバー(一般的なストレートタイプのスマートフォン)は形がほぼ同じ」(松原社長)であることから、そうした端末だけでは一般ユーザーへの明確な差別化を提示しづらいという。松原社長は「折りたたみスマートフォンがかつて市場を席巻したフィーチャーフォン(ガラケー)のようにワクワク感のあるフォームファクター」だと紹介し、「それに近いものを創造していける存在である」ことを語った。
高価で手が出しづらい折りたたみスマートフォンのイメージを払拭(ふっしょく)し、ラインアップを拡大することで新たな選択肢を提供したい、との思いからrazr 40/40sは日本市場への投入が決まったようだ。
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