改善まで時間が掛かりそうなドコモの通信環境 他社に転出したら「速くはないが快適」に:5分で知るモバイルデータ通信活用術(3/3 ページ)
突然ですが、20年ほど使ってきたNTTドコモ回線をMNPでau(KDDI)に乗り換えました。その経緯と、乗り換えた感想を簡単にまとめてみようと思います。【訂正】
乗り換えて、どうなった?
実際にドコモからauに乗り換えてみたらどうか、という点をまとめてみようかと思います。
まず、昨今のドコモ回線は「速い所はとても速いけれど、遅い所は徹底的に遅すぎる」印象です。端的にいうと、両極端すぎるがゆえにイライラが募ったという面も否定できません。それに対して、au回線はどうかというと「超高速なわけではないけれど、全く通信できない状況には陥りづらい」感じです。
スピードテストアプリで通信速度を測ると、ドコモ回線はベストスピードとワーストスピードの両方を取る感じで、全体的には安定しません。一方、au回線は極端に速いことはないものの、極端に遅いこともありません。少なくとも、ドコモ回線では発生しがちだった待てど暮らせど通信が終わらないという状況はなくなりました。
先に触れた通り、筆者はある程度の速度で通信できることを重視しています。そういう意味では、現状はau回線の方が快適です。
メインをドコモから移して困ったことはない?
ドコモ回線を解約する前から使っていた、おサイフケータイを使った「iD(アイディー)」を継続して使えるかどうか心配でしたが、現時点では引き続き問題なく使えています。もしかすると、クレジットカードの有効期限が切れるタイミングで何らかトラブルが発生したり、更新がうまくいかなかったりする可能性はありそうですが、何かあった場合でも、今なら通信キャリアに依存せずにiDを使う方法はあるので大丈夫そうです。
ドコモ端末向けの「iDアプリ」も、最近は他キャリア回線環境で問題なく動きます。もっというと、「Google ウォレット」アプリや独自アプリなど、iDアプリなしでセットアップできるカード会社も増えているので問題なさそうです
もう1つ、海外渡航時のローミングサービスの内容も気になりました。というのも、ahamoは追加料金なし(※2)で海外ローミングを利用できるからです。
(※2)「大盛りオプション」で追加した容量(月間80GB)は海外ローミングで利用できません
残念ながら、auには追加料金なしで海外ローミングを利用できるサービスはありません。ただし、1日数百円程度を追加すればプランごとに決まった容量を海外ローミングで利用できるので、うまく使えば海外渡航用のプリペイドSIMカードを買うよりは安上がりではあります。渡航先でプリペイドSIMカードを探したりする手間が省けますし、以前は1日あたり3000円前後の費用が発生していたことを考えれば、十分にコストパフォーマンスは良いです。
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