コスパ十分の「motorola edge 50 pro/50s pro」で重視した3つの“体験価値” 新たなユーザー獲得につながるか(1/2 ページ)
モトローラ・モビリティ・ジャパンは7月3日にスマートフォンのミドルハイモデル「motorola edge 50 pro」「motorola edge 50s pro」を発表した。発表会には2023年12月12日に社長に就任した仲田正一氏が登壇。同社が注力していることや、新製品の開発に際してこだわったポイントを語った。
モトローラ・モビリティ・ジャパンは7月12日にスマートフォンのミドルハイモデル「motorola edge 50 pro」を発売する。家電量販店や、インターネットイニシアティブ(IIJ)のMVNOサービス「IIJmio」、ソフトバンクが取り扱う。価格は直販サイトが7万9800円(税込み、以下同)、ソフトバンク向けモデル「motorola edge 50s pro」が8万5584円だ。
- →モトローラ入魂の超急速充電ミドルハイスマホ「edge 50 pro」「edge 50s pro」登場 直販価格は7万9800円
- →ソフトバンクの「motorola edge 50s pro」、1年後返却で実質12円に
edge 50 pro/edge 50s proは、プロセッサに「Snapdragon 7 Gen 3」を採用しつつも、価格を7万円台に抑えた。AIを活用したカメラ機能、AIによる壁紙の生成、約19分で満充電できる急速充電も大きな特徴だ。
特にお得なのは、ソフトバンクが販売するedge 50s proだ。価格は1回払いだと8万5584円だが、48回払いで購入し、13カ月目に「新トクするサポート(バリュー)」の特典利用を申し込み、翌月末までに返却すると、1〜12回目に負担する金額は12円(1円×12回)となる。
約1年の使用にこだわらなければ、IIJmioのedge 50 proでも十分お得だろう。通常価格は6万9800円だが、7月12日から開催の「motorola新機種発売記念キャンペーン」により、MNP転入でギガプラン(音声SIM/eSIM)を契約する際、edge 50 proの購入を申し込むと、1契約者(mioID)あたり1台までなら期間限定のりかえ価格の4万9800円となる。
モトローラの認知拡大へ向け、さまざまなニーズに応えた製品を投入
7月3日の発表会には2023年12月12日に社長に就任した仲田正一氏が登壇。仲田社長は、さまざまな通信事業の立ち上げ、ソリューション開発などを経験した人物で、欧州向けのiモード端末の企画開発を支援した他、Android端末導入によるNTTドコモのスマートフォン市場参入をけん引した実績を持つ。初めて公の場に姿を見せた仲田社長は、モトローラがどのような企業なのか広く認知されていないことを挙げ、体験価値と価格を意識したedge 50 pro/edge 50s proとともに、認知拡大を図りたいとの考えを示した。
そんな仲田社長率いるモトローラ・モビリティ・ジャパンは、米Motorolaが投入したスマートフォンをそのまま日本市場に投入するのではなく、日本市場でニーズのある防水やモバイルFeliCaの搭載をうたいつつ、ハイエンドからミッドレンジまでそろえる戦略を取ってきた。
折りたたみスマートフォンの「razr」シリーズは、モトローラのフラグシップモデルであり、同社の「イノベーションを象徴している」(仲田社長)シリーズだ。edge 50 pro/edge 50s proは、「先進的な技術で新たな付加価値と体験を提供していく」(仲田社長)シリーズ。そのさらに下のレンジであるmoto gシリーズでは、「機能性とモトローラならではのデザインを両立させた」(仲田社長)。
2023年の動きを少し振り返ると、同社が11月20日に発表した「motorola razr 40」をIIJが取り扱い、それをベースとした「motorola razr 40s」をソフトバンクが取り扱った。その約4カ月前となる7月7日には、同社製ハイエンドモデルの中でも最上位に位置する折りたたみ端末「motorola razr 40 Ultra」、ミッドレンジモデル「motorola edge 40」を同時に発表しており、さまざまなニーズに応えること、ラインアップを充実させたいことの2点は変わっていない。
「さまざまなニーズをカバーできる製品を投入した」(仲田社長)結果、モトローラのお膝元である北米で第3位のマーケットシェアを握り、中南米においても第2位のマーケットシェアを持つことができたそうだ。日本市場では「出荷台数ベースで135%増加、SIMフリー市場ではマーケットシェア第3位を獲得した」という。
2024年度は「同社の携帯電話事業を飛躍的に進化させる」年にしたいと意気込む仲田社長は、「edgeシリーズを使って、新たなユーザーの獲得に努めていきたい」と語った。
「ユーザーに何が必要かを問うのではなく、彼らの生活そのものを理解する、ユーザー第一主義である」ことを念頭に置き、「テクノロジーを日常生活に付加価値をもたらす体験へと発展させることが大事だ」と仲田社長は語る。
「モトローラは単にテクノロジーを提供するだけではなく、それをユーザーの体験へと昇華させ、それを付加価値へと転換させていく。そうすることで、テクノロジーの民主化につなが」(仲田社長)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
モトローラ入魂の超急速充電ミドルハイスマホ「edge50 pro」「edge50s pro」登場 直販価格は7万9800円
モトローラのスマートフォン「edgeシリーズ」に新モデルが登場する。おサイフケータイや防水/防じんに対応し、直販サイトでは7万9800円(充電器付き)で販売される。ソフトバンクからも、メモリ容量を変更したカスタマイズモデルが登場する。
ソフトバンクの「motorola edge 50s pro」、1年後返却で実質12円に
ソフトバンクが、モトローラ製のミッドレンジスマートフォン「motorola edge 50s pro」を7月12日に発売する。フトバンクの購入プログラム「新トクするサポート(バリュー)」の対象。13カ月目で返却した場合、後半36回の支払いが不要になり、実質24円で利用できる。
モトローラとIIJが「razr 40 Ultra」を投入する狙い 陰に見送られたお買い得モデルも
モトローラ・モビリティ・ジャパンが縦折りタイプのスマートフォン「motorola razr 40 Ultra」と、スマートフォン「motorola edge 40」を発表した。国内の通信事業者ではインターネットイニシアティブ(IIJ)が独占販売する。IIJの執行役員でMVNO事業部長の矢吹重雄氏がその理由を明らかにした。
「motorola razr 50」シリーズは日本でも“手の届きやすい”価格を目指す モトローラ・モビリティ・ジャパン仲田社長を直撃
新しい折りたたみスマートフォン「motorola razr 50」と「motorola razr 50 Ultra」を発表したモトローラ。このrazr 50シリーズは日本でも発売される。razr 50シリーズのお披露目イベントに合わせ、渡米していたモトローラ・モビリティ・ジャパンの仲田正一社長に、日本市場での意気込みを聞いた。
モトローラ日本法人新社長の仲田正一氏を直撃 “ドコモ時代の知見”を生かし、キャリアビジネス拡大を狙う
ドコモ出身の仲田正一氏がモトローラ・モビリティ・ジャパンの社長に就任。同氏はドコモのプロダクト部で海外メーカーなどの端末を日本に多数導入してきた実績がある。そんな仲田氏を新社長に迎えたモトローラは、日本市場にどうコミットしていくのか。







