コスパ十分の「motorola edge 50 pro/50s pro」で重視した3つの“体験価値” 新たなユーザー獲得につながるか(2/2 ページ)
モトローラ・モビリティ・ジャパンは7月3日にスマートフォンのミドルハイモデル「motorola edge 50 pro」「motorola edge 50s pro」を発表した。発表会には2023年12月12日に社長に就任した仲田正一氏が登壇。同社が注力していることや、新製品の開発に際してこだわったポイントを語った。
PANTONEのカラーチューニングも反映、急速充電は分かりやすい指標が必要か
では、edge 50 pro/edge 50s proの体験価値は、どのようなものなのだろうか。仲田社長は、製品開発において特に注力していることとして、「ライフスタイルテックプラットフォーム」「パーソナルアシスタントクリエイション」「スマートデバイスエコシステム」の3つを挙げる。
1つ目のライフスタイルテックプラットフォームは、PANTONEによるカラーチューニングを指す。edge 50 pro/edge 50s proが搭載する6.7型の有機ELディスプレイで見た写真や、視聴した動画の色味の再現性を高めたことに加え、後述のカメラで撮影した画像も人の肌色やトーンを実際の色味に近づけたという。これらはPANTONEの協力を得て開発したという。
2つ目のパーソナルアシスタントクリエイションは、平たくいえば創造性を手助けするような機能を指す。それに欠かせないのがAIだという。edge 50 pro/edge 50s proのアウトカメラは、約5000万画素(メイン/F1.4)、約1000万画素(超広角/接写、F2.2)、約100万画素(3倍望遠、F2.0)のトリプル構成で、このうち約5000万画素のカメラに搭載したレーザーAFと、AIを組み合わせて暗所で明るく鮮やかな写真や動画を撮影できるという。
白飛びや手ブレを抑えることにもAIを活用。ユーザーが撮影した複数枚の画像をもとにAIで白飛びしがちな雲のディテールを損なわずに表現できる他、動き回る人にもピントが合い、被写体がピンボケしないようにしたという。
壁紙にもAIを取り入れることで、撮影した被写体の洋服に似た柄や色を生成し、その画像を壁紙として設定できる。短時間ながら体験してみたところ、AIが生成した複数枚のうち、1枚は黒を基調とした画像となり、他の3枚は黄色や緑色といった明るい色を含む柄となった。スマートフォンの壁紙の雰囲気を着ている服に合わせる体験が可能だ。
そして、3つ目のスマートデバイスエコシステムは、モトローラ独自のアプリを指す。edge 50 pro/edge 50s proは既存製品にもあったセキュリティ設定アプリ「Moto Secure」に加え、通知を一時的に制限する「Moto Unplugged」、スマートフォンのデータをPCやタブレットと共有する「Smart Connect」、利用できるアプリを制限し、子どもでも安心して扱えるようにする「Family Space」を搭載する。
edge 50 pro/edge 50s proは、急速充電も売りの1つとなる。付属の125W充電器を利用すれば、わずか19分で満充電できる。ソフトバンク向けのモデルでは「神ジューデン」と銘打ち、神ジューデンスマホとしてはedge 50s proが4機種目だ。なお、モトローラ・モビリティ・ジャパンでキャリアプロダクト部の見潮充氏によると、充電にかかる時間の19分は付属の充電器を使用した場合の目安となる。
発表会ではプレゼン中にどれくらいの時間で充電が完了するのか計測するデモンストレーションがあった。見潮氏が製品の概要説明を始めるころは、1%だったedge 50 proのバッテリー残量がわずか16分後には100%に達した。同じようなことは、オウガ・ジャパンも2023年9月28日の発表会にて「OPPO Reno10 Pro 5G」で実演していた。こちらは付属の80W充電器を使うことで、28分で100%まで充電できる。
充電にどれくらいの時間がかかるのかは多くのスマートフォンユーザーが気にする点なので、こうしたデモは参考になるが、スマートフォンに詳しくない人からすれば、19分が速いのか遅いのかが想起しづらい。また、スマートフォンの充電にどれくらいの時間を要するのかを正確に把握している人は少ないだろう。急速充電をうたうメーカーは比較対象となる別の製品を用意するなどして、より分かりやすく例示する必要がありそうだ。
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