折りたためるスマホ「Galaxy Z Flip6」はメインカメラが5000万画素に SIMフリー版は7月31日発売 15万9000円から：7月17日予約受付開始

Samsung Electronicsが、フォルダブルスマートフォン「Galaxy Z Flip」の第6世代を発表した。日本は第2期の発売国に含まれており、サムスン電子ジャパンが扱うSIMロックフリーモデルが7月31日に発売される。

[井上翔，ITmedia]

　Samsung Electronicsは7月10日（中央ヨーロッパ時間）、画面を折りたためるフォルダブルスマートフォンの新モデル「Galaxy Z Flip6」を発表した。日本ではサムスン電子ジャパン（※1）が7月31日、直販サイト「Samsungオンラインショップ」においてSIMロックフリーモデルを発売する予定で、7月17日から販売予約を受け付ける。価格は256GBモデルが15万9000円、512GBモデルが17万7000円だ。

（※1）Samsung Electronicsの日本における子会社の1つで、モバイル通信端末やその周辺機器の輸入／販売を担当している

Galaxy Z Flip6

グローバル展開される標準ボディーカラーは、左からSliver Shadow（シルバーシャドウ）、Yellow（イエロー）、Blue（ブルー）、Mint（ミント）の4種類が用意される

Galaxy Z Flip6の概要

　Galaxy Z Flip6は、縦折り式のフォルダブルスマホ「Galaxy Z Flipシリーズ」の第6世代となる。基本的なボディーデザインは先代の「Galaxy Z Flip5」から継承しつつ、アウトカメラのフレーム部に着色を施し、IP4X等級の防塵（じん）性能を確保した。プロセッサ（SoC）の刷新やメインカメラの画素／画質向上も図っている。

　日本向けモデルでは独自カスタマイズとして「おサイフケータイ」（モバイルFeliCa）を搭載しているが、従来モデルとは異なり「モバイル非接触IC通信マーク」が印字されておらず、外観は一部を除く海外モデルと同等となった。

日本向けモデルにはおサイフケータイが搭載されているものの、モバイル非接触IC通信マークが印字されていない。そのため、外観は一部を除く海外モデルと同等となった

　プロセッサはQualcomm製の「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」を搭載している。Galaxy S24シリーズと同様に、このプロセッサは「Snapdragon 8 Gen 3」をベースに動作クロックを高めたものとなる。高性能なプロセッサを備えることもあり、Galaxy Z Flipシリーズとしては初めてベイパーチャンバーを搭載した。

　メモリは12GBで、先代から4GB増えている。ストレージは標準で256GBだが、Silver Shadowに限り512GB構成も用意する。microSDには対応しない。プリインストールOSはAndroid 14で、7世代のアップグレードを保証している。

　メインディスプレイは約6.7型のDynamic AMOLED 2X（有機EL）で、解像度はフルHD＋（1080×2640ピクセル）となる。リフレッシュレートは最大120Hzで、コンテンツに合わせて1Hz単位で自動調整する「アダプティブリフレッシュレート」にも対応する。輝度は最大2600ニトに引き上げられ、屋外での視認性を一層向上した。

　サブ（カバー）ディスプレイは約3.4型のSuper AMOLED（有機EL）で、解像度は720×748ピクセルとなる。サブディスプレイ側の機能は基本的に先代同様だが、主に以下の機能が追加されている。

• 「インタラクティブ壁紙」（タッチ操作などに反応する壁紙）への対応
• メッセージアプリの返信で「Galaxy AI」が生成した文章を選択可能に（※1）
• リアルタイム通訳の「会話モード」で自分の話した内容の翻訳を表示可能に

（※1）対応メッセージアプリにおける直近のやりとりを踏まえて、予測される返信内容を提案する（従来通り定型文による返信も可能）

メインディスプレイのスペックは先代とおおむね同様ながらも、ピーク輝度を1600ニトから2600ニトに引き上げ、屋外での視認性が一層高まっている

サブディスプレイのサイズ、解像度や形状はも先代を踏襲しているが、「Galaxy AI」を活用した機能拡充が行われている

　アウトカメラは約5000万画素の「広角（デュアルピクセル／光学式手ブレ補正対応」と、約1200万画素の「超広角」のデュアル構成となる。先代と比べると、メインの広角カメラのセンサーが強化されていることが大きな特徴だ。AIを活用した撮影／編集機能も拡充している。

　インカメラは約1000万画素のシングル構成で変わりない。

アウトカメラは先代同様にデュアル構成だが、メインの広角カメラセンサーが約1200万画素から約5000万画素にスペックアップしている

インカメラは先代と同様だ

AIを生かした「フォトアシスト」機能に新たに追加された「ポートレートスタジオ」を使うと……

指定したポートレート写真をもとに、生成AIが指定したお題（テイスト）に合わせた画像を生成してくれる。お題は「コミック」「3Dマンガ」「水彩画」「スケッチ」から選択可能で、選んでから少し待つと画像候補が4つ提示される。気に入ったものがあったら「コピーを保存」をタップすると保存可能で、気に入ったものがなければ再生成をかけることもできる（写真は「コミック」で生成した一例）

同じ写真から「水彩画」で生成した画像。これはかなり“そっくり”だ

　バッテリーの定格容量は4000mAhで、先代から300mAh増量された。USB PD（Power Delivery）による急速充電や、Qi規格のワイヤレス充電にも対応している。Qi規格に対応する他の機器に給電する「ワイヤレスパワーシェア」も利用可能だ。

　モバイル通信は5GやLTEに対応しており、SIMカードはnanoSIMとeSIMを利用できる。Wi-Fi 6EとBluetooth 5.3での通信も可能だ。生体認証は指紋認証（電源ボタン一体型）に対応している。

ヒンジ部分のロゴは「SAMSUNG」

折りたたんだ際の本体上部（上半分）と下部（下半分）。それぞれに2基のマイクが備わっており、下部にはUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子とスピーカーも搭載している。USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はUSB PD規格の急速充電の他、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している

折りたたんだ際の左側面。nanoSIMカードスロットは、開いた際の上方に来る

折りたたんだ際の左側面。ボリュームボタンと電源ボタン（指紋センサー一体型）は、開いた際の情報に来る

　ボディーサイズは、折りたたみ時が約71.9（幅）×85.1（高さ）×14.9（厚さ）mm、展開時が約71.9（幅）×165.1（高さ）×6.9（厚さ）mmとなる。折りたたんだ際の厚さは、先代からさらに0.2mmほど約2mm薄くなったが、サイズ感はほぼ同等だ。IPX8等級の防水性能も引き続き確保している。重量は約187gだ。

　グローバル展開される標準ボディーカラーは、Sliver Shadow（シルバーシャドウ）、Yellow（イエロー）、Blue（ブルー）、Mint（ミント）の4種類となる。日本の直販モデルでは、これらに加えてCrafted Black（クラフテッドブラック）とWhite（ホワイト）も限定色として用意される。また、先述の通り、日本での512GBモデルはSilver Shadowのみとなる。

購入者特典

　Galaxy Z Flip6を直販サイトで予約した上で購入すると、もれなく「Galaxy Buds 3」のホワイトモデルがもらえるキャンペーンが実施される。プリインストールされている「Samsung Members」アプリからのエントリーが必要で、申し込み条件等の詳細は直販サイトで確認してほしい。