iOS18.1の新機能「クリーンアップ」を使ったら下北沢駅前から人が消えた 「顔にモザイク」機能も便利に使える:荻窪圭のiPhoneカメラ講座(1/3 ページ)
iOS 18.1の「写真」アプリにAIを利用した「クリーンアップ」機能が追加された。Googleでいうところの「消しゴムマジック」に当たる機能で、Apple Intelligence対応のiPhoneでのみ利用できる。消しゴムマジックにはない独自性としては、「顔にモザイクをかける機能」が重い白い。
とうとう、iOS18.1の「写真」アプリに“あの機能”が付いた。世間的には「消しゴムマジック」と言った方が通りが良さそうなアレである(新しい機能ってキャッチーな名前をつけたもの勝ちなところあるよね)。
AIを利用し、写真から指定したものを消してしまう機能だ。写真は2次元なので、不要なものを指定してそのまま消すと単にまっ白くヌケてしまう(画を描いて消しゴムで消したら、その下にある背景が出てくるわけがない)。そうならないように、周辺の情報からそこに写っていただろうものを作り出していい感じに仕上げる技だ。
Appleがその機能につけた名前は「クリーンアップ」。不要なものを取り除いてきれいにするというニュアンスだ。
単に消すのみならず、「これ、多くの人が待っていたんじゃね?」という機能もさりげなく搭載しているので、昔撮った写真をひっぱりだしてあれこれいじってみたい。
クリーンアップは「Apple Intelligence」対応モデルで使える
クリーンアップはiOS18.1の写真アプリで搭載された新機能だが、実は使える機種が限られている。簡単にいえばApple Intelligence対応モデルでのみ使える。iPhoneなら「iPhone 15 Pro/Pro Max」と「iPhone 16」シリーズだ。
現在、Apple Intelligenceは米国英語のみでβ提供中だが、クリーンアップは対応機種なら言語を問わず使える。ある意味で、一足先に先行搭載されたということかも。
では使ってみたい。
ベーシックなところでこれから。背景に他の観光客が写り込んでしまったというシチュエーションだ。
写真アプリから編集を実行すると、メニューの一番右に「クリーンアップ」という項目が増えている。
それを実行すると、自動的に「消したいであろう被写体」を見つけ、それを虹色でほわんと表示してくれるの。ここの演出はAppleらしい。
分かりやすいように拡大してみる。
ここで順番にタップしてやると、色の付いた部分を消去して、代わりにそれっぽい背景を作ってくれるのである。
でもよく見ると、まだ誰かの足先が残っている。さすがにこれの自動検出はできなかったようだが、そんなときは手動で指で大まかになぞってやると、消せる。ざっくり指定してもちゃんとエッジを認識してくれるし、その精度はかなり高い。
そして完成したのがこちらだ。
ユニークなのは、ちゃんとメインの被写体とそうじゃない人たちを判別してくれるところ。
例えばこれ。「ジュン・マキ堂」というチンドンのユニットの写真なのだが、他のお客さんが写り込んでいる。でも、クリーンアップをかけると、チンドンの6人組以外をけすべきものと判断してくれるのだ。
えらいもんである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「Apple Intelligence」の一部機能、英語設定なら日本でも利用可能に
Appleは、生成AI採用のパーソナルインテリジェンスシステム「Apple Intelligence」の一部の機能をβ版として提供開始した。日本語ではまだ使えないが、ウェイトリストに登録できる。「iOS 18.1」公式版リリース 英語設定なら使える「Apple Intelligence」以外の新機能も
Appleは、iPhone向けの最新OS「iOS 18.1」の配信を開始した。このアップデートで「Apple Intelligence」を含む新機能やバグ修正、セキュリティ更新が行われる。Apple Intelligenceは設定を英語にすれば日本でも利用可能だ。Appleの生成AI「Apple Intelligence」でできること 10月から日本で使う方法は?
Appleが、あらためてApple Intelligenceのリリース当初から使える具体的な機能や用途を紹介している。「iPhone 16/16 Pro」のカメラ機能を比較、基本画質に差はなし? 新ボタン「カメラコントロール」は難易度高し
「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」のカメラを、2回に分けて試してみる。今回は前編として、両モデルの特徴である新インタフェース「カメラコントロール」を紹介しつつ、基本画質をチェックする。iPhone 16/16 Proで「フォトグラフスタイル」「オーディオミックス」ってどう? 撮って試してみた結果
「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」のカメラを、2回に分けて試してみる。今回は後編として、人物の撮影に始まり、最新の「フォトグラフスタイル」や「オーディオミックス」について検証しよう。特にオーディオミックスの効果は絶大で、環境音を消すのが得意なのがいい。