ソニー・ホンダ、新EV「AFEELA 1」発表 エージェントとの対話に立体音響も 約1423万円からで26年納車へ
ソニー・ホンダモビリティ(以下、SHM)は、米国ラスベガスで開催中の「CES 2025」で、電気自動車(EV)の「AFEELA 1」を発表した。AFEELAブランドの初の製品で、納車開始は2026年を予定する。価格は車両、各機能、5G対応のデータ通信サービスを含めて8万9900米ドル(約1423万円)からとなっている。
ソニー・ホンダモビリティ(以下、SHM)は、米国ラスベガスで開催中の「CES 2025」で、電気自動車(EV)の「AFEELA 1」を発表した。AFEELAブランドの初の製品で、納車開始は2026年を予定する。価格は車両、各機能、5G対応のデータ通信サービスを含めて8万9900米ドル(約1423万円)からとなっている。
自動運転時代に向けたEVのAFEELA 1。対話型パーソナルエージェントや音響体験、安定感のある操縦性、乗り心地の追求など、SHMらしさが際立つEVだ。現時点ではCES 2025での発表内容にとどまるが、OTA(Over The Air)により機能の改良と拡張を期待できる。
AFEELA 1は運転負荷軽減と快適な移動体験を提供する先進運転支援システム(ADAS)の「AFEELA Intelligent Drive」を搭載し、40のセンサーやAI技術で、高度な認識・予測・行動計画を実現する。AFEELA 1が常時モニタリングしている周辺環境および運転状況は、Unreal Engineでビジュアル化されたADASビューやマップとしてディスプレイに表示される。
車内では車載機能の音声操作や行動計画の提案が可能な「AFEELA Personal Agent」を利用できる。さらに、SHM独自のノイズキャンセリング技術・知見を融合させた圧倒的な静粛性と最適に配置されたスピーカーと、ソニーの立体音響技術(360 Spatial Sound Technologies)により没入感かつ臨場感のある音響を体験できる。
ロボティクス研究に基づく姿勢制御を応用して、モーター、ブレーキ、サスペンションを統合的に制御し、さまざまな路面環境でも最適な乗り心地と軽やかなハンドリングを提供する3Dモーションマネジメントシステムや、車内エンタテインメントに集中できる遮音・制振性能も搭載する。
航続距離は最大300マイル(約483km)を見込む。充電にはテスラのスーパーチャージャーネットワークを利用できる。
なお、AFEELA 1は装備やカラー設定の異なる「AFEELA 1 Origin」と「AFEELA 1 Signature」の2トリム展開となるが、どちらもAFEELA Intelligent Drive、AFEELA Personal Agent、厳選されたエンタメコンテンツ、車両をデジタルでカスタマイズできるさまざまなテーマセット、5Gデータ通信サービスを利用できる。
SHMはソニーグループと本田技研工業が2022年に設立したモビリティテック企業で、「多様な知で革新を追求し、人を動かす。」をハーパスに掲げている。両社の技術や知見を融合し、パートナーやクリエイターと協力して高付加価値モビリティや関連サービスの開発・提供を目指しており、2022年10月に設立の背景や計画を明らかにし、2023年には新ブランドのAFEELAを発表した。
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