ソフトバンクが10年ぶりにGalaxyを扱う3つの理由、「月額3円」なぜ実現? 発表会場でキーパーソンを直撃(2/2 ページ)
ソフトバンクが「Galaxy S25」シリーズの販売を発表した。同社が最後に販売したGalaxyは、2015年に発売された「Galaxy S6 edge」までさかのぼる。約10年ぶりにGalaxyを扱うことを決めた理由を、専務執行役員でコンシューマ事業推進統括を務める寺尾洋幸氏に聞いた。
フルパワーで販売、Y!mobileにもGalaxy製品を拡充する
―― 久々のGalaxyですが、ソフトバンクユーザーの中でもGalaxyを扱っていたことを知らない人が増えていると思います。何か大規模なプロモーションをかけていくのでしょうか。
寺尾氏 今回は全力で立ち上げます。(Galaxyがあることで)久々に戻ってくる方や、われわれが扱っていることを知らない方もいます。新しいメーカーとして、セールススタッフからプロモーションまで、フルパワーでいこうと思っています。
―― AIスマホの売り方として、何か考えていることはありますか。
寺尾氏 いずれにしても、体験していただくことだと思っています。使ってみてなんぼなので、イベントなどいろいろなパッケージを作っています。クルーから出るアイデアもありますし、企画サイドから出るものもあります。何が正解かはよく分からないですが、僕がプレゼンするとしたら翻訳機能一択ですね。今、サムスンの「Galaxy Z Fold6」を使わせていただいていますが、通訳アプリは“神”ですね。(外国語を)ヒアリングしてくれるだけでも、「AIスゲー」と思います。お客さんとAIはまだまだ遠い。その距離を縮めるために、どういうユースケースがあるのかをお客さまに近いところでやっていくのが基本かなと思います。
―― 今回はソフトバンクですよね。
寺尾氏 Sシリーズはソフトバンクですね。
―― Sシリーズ“は”ですか。Y!mobileもありうるのでしょうか。
寺尾氏 はい。別のシリーズはやっていこうと思っています。
―― Galaxy Ringなどのエコシステム製品も扱うのでしょうか。
寺尾氏 はい。われわれが直接ではなく、傘下のC&Sを通してですが、一部店舗でやる予定です。
GalaxyがiPhone、Pixelとともに大きなラインアップになる
―― 春商戦はどう戦っていく予定ですか。
寺尾氏 そうですね。王道はバック・トゥ・スクール(子どもの新学期に合わせた施策)なので、端末系は今回サムスンさんを入れ、iPhone、Pixelとともに大きなラインアップになります。事業法の影響はまだ分かりません。
―― 今回のGalaxyの取り扱いが、基地局などのネットワーク機器に拡大していくようなことはありますか。
寺尾氏 いろいろな議論はしています。可能性は否定も肯定もしません。ご提案をいただいていることはありますが、まだ決めたことはありません。インフラ側は時間がかかりますからね。ただ、5G、6Gとこの先に進んでいく中で、いろいろな議論は出てくると思います。中国ベンダーは(経済安全保障などの理由で導入が)厳しいですからね。
―― 端末面で今後期待するのはどういうところですか。
寺尾氏 やはりGalaxy AIでの差別化ですね。あとはいろいろな製品とのコラボレーションです。うまく回れば大きな市場になるのではないかと思っています。ヘルスケア関係は難しいテーマではありますが、CESでも展示を見させていただきました。総合家電とつなげていくというのは、ずっと前からやっていますし、なかなか実現していませんが、お話を聞いていると面白いなと思いました。ただ、まずはGalaxy AIと市場の立ち上げです。10年前は販売に苦労しましたが、今回は大きな差別化をもって投入します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ソフトバンクが10年ぶりにGalaxy投入 「Galaxy S25/S25 Ultra」を2月発売 1年返却で実質2万2036円〜4万9060円
ソフトバンクが2015年以来約10年ぶりにGalaxyシリーズを取り扱う。2月14日に最新フラッグシップ「Galaxy S25」シリーズを発売することを発表した。
シリーズ最上位「Galaxy S25 Ultra」発表 外観からカメラ、新AIまで写真で速攻チェック
サムスン電子がGalaxy S25シリーズの最上位モデル「Galaxy S25 Ultra」を発表。カメラは超広角が5000万画素になり、マクロ撮影でもより高精細な写真を撮れるようになった。AI機能も進化し、異なるアプリを横断した命令の実行も可能になった。
「Galaxy S25/S25+」発表、AIが進化してアプリを横断した命令実行が可能に 実機を写真で解説
サムスン電子がGalaxyシリーズの最新モデル「Galaxy S25」と「Galaxy S25+」を発表。Galaxy S25は6.2型のディスプレイを搭載しており、S24よりも薄く軽くなった。Galaxy AIが進化し、ユーザーに合わせた情報表示やアプリをまたいだ指示が可能になった。
「Galaxy S25/S25 Ultra」は何が進化した? 先代Galaxy S24/S24 Ultraとスペックを比較する
Samsung Electronicsが発表したばかりの「Galaxy S25」シリーズ。「Galaxy AI」の進化がアップデートの目玉だが、スペック面では「Galaxy S24」シリーズから何が進化したのか、新機能は何かを中心にそれぞれの違いを整理する。なお、この記事ではGalaxy S25とS24、Galaxy S25 UltraとS24 Ultraを比較する。
総務省のガイドライン改正で激安Androidスマホは軒並み値上げに それでも“実質24円”が残るワケ
「電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン」が改正されたことで、スマートフォンの価格が大幅に変わった。最大の変更点は、端末の下取りを前提にした購入プログラムの残価設定の基準が厳格化されたところにある。特に激安Android端末が大きく影響を受けた。

