耳をふさがないイヤフォン、NTT子会社がネックバンドタイプ「nwm GO」を投入 認知拡大に向けた新戦略とは(1/2 ページ)
NTT子会社で音響関連事業を行うNTTソノリティは3月18日、耳をふさがないワイヤレスイヤフォン「nwm GO(ヌーム ゴー)」を発売する。価格は1万6500円(税込み、以下同)。坂井博社長がnwm GOの特徴や開放型イヤフォンの課題などを語った。
NTT子会社で音響関連事業を行うNTTソノリティは3月18日、耳をふさがないワイヤレスイヤフォン「nwm GO(ヌーム ゴー)」を発売する。価格は1万6500円(税込み、以下同)で、nwm公式ストア、Amazon直営店、楽天市場直営店や家電量販店などで販売する。同社が2月26日に開催した発表会場には、坂井博社長が登壇し、nwm GOの特徴や開放型イヤフォンの課題などを語った。
nwmは没入ではなく“共存(Co-being)”をコンセプトとするNTTグループ初の音響ブランドだ。オープンイヤー型ながらも音漏れを抑制する技術を活用し、耳をふさがずに音楽を視聴したり、オンライン会議で相手の声を聴いたりできるのが大きな売りだ。まるで耳元でスピーカーから音が聞こえるかのような体験から、同社は耳をふさがないイヤフォンを「耳スピ」と銘打ち製品を展開している。
2025年2月現在は、エントリーモデルで有線タイプの「nwm WIRED」(3.5mmが4950円、USB Type-Cが5940円)から、ワイヤレスヘッドフォン「nwm ONE」(3万9600円)、完全ワイヤレスイヤフォン「nwm DOTS」(2万4200円)まで、多様なタイプをラインアップしている。
耳をふさがない仕組みとは どんなときに役立つのか
そこに加わったのがnwm GOだ。ある音波(正相)に対し、180度位相を反転させた波形(逆位相)を重ねることで、音が消える原理を応用した「パーソナライズドサウンドゾーン(PSZ)」技術を搭載する。坂井氏は、「耳をふさがないのに音漏れを抑えるので、周囲に配慮しながら共存できることが最大のポイントだ」とアピールする。
ここでいう共存とは、人と対面で会話できることを意味している。耳をふさぐ密閉型のイヤフォンでは、周囲の音が聞こえづらくなるだけでなく、音楽に気を取られて周囲への注意力が散漫になり、事故にあう危険性が高まる。この一般的なイヤフォンのデメリットを解消するのが、NTTソノリティのnwmシリーズだ。
耳をふさがない構造のnwmシリーズは、「リモートワークなどのビジネスシーンを軸に、お客さまに支持されてきたが、ライフスタイルの変化は働き方にとどまらず、私たちの生活全般に及んでいる」と坂井氏は話す。
坂井氏は、「アクティブなシーンでイヤフォンに求められるのは、周囲の音を聞きながら安全かつ快適に楽しめることだ」とし、「体を動かしながら好きな音を聞いて環境音も自然に聞こえ、仲間とスムーズにコミュニケーションを取れる」のが、nwm GOの最大の特徴だと説明した。
ネックバンドで紛失の心配なし 防水やマルチポイントにも対応
重量は約20gと軽量で、使わないときに首にかけておけるのも、nwm GOの売りの1つだ。「耳元と首周りにフィットするネックバンド設計で安定した装着感を実現している」と坂井氏。「激しい動きをしてもずれにくく、パフォーマンスや集中力を妨げることはない。使用中の落下をはじめ、体や周りのものに引っ掛けて落としてしまうといったようなトラブルもなく、使用していないときは、首にかけておけるので、紛失の心配もない」としている。
nwm GOは、IP55等級の防塵(じん)・防水性能を持つ。「機器の正常な作動に支障をきたしたり、安全を損なうほどの量の粉じんが内部に侵入したりせず、内径6.3mmの注水ノズルから約3m離し、12.5 L/minの水流であらゆる方向から最低3分、噴流を受けても機器の性能を保持できるレベル」だとしている。
1つのBluetoothイヤフォンやヘッドフォンと複数のスマートフォンなどを同時に接続できるマルチポイント機能にも対応する。例えば、移動中にスマートフォンで音楽を聴き、オンライン会議でPCを使う際、ペアリングをし直したり、接続の切り替えを手動で行ったりせずに済む。
カラーは、フォグブラック/グレイシャーホワイト/ソイルベージュの3色を用意。パッケージは小さいハンドバッグのような形で、nwm GOと付属品のUSB Type-Cケーブルなどが収まるスペースが設けられている。
充電は、USB Type-Cケーブルで行えるが、ケーブル先端とnwm GOの接続部が金属とマグネットを使用しており、nwm GO専用設計となっている。充電にかかる時間は、約1時間15分。駆動時間は最大10時間となっている。
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