IOWNが支える大阪万博「NTTパビリオン」の裏側 ナビアプリやバーチャル万博も展開するNTTグループ(2/2 ページ)
大阪・関西万博のNTTパビリオンの隠れた注目ポイントを紹介。ネットワーク技術IOWNが展示を支える。万博ならではの建築技法も見どころだ。NTTグループはガイドアプリやメタバースも手掛けている。
自宅からも参加できる「バーチャル万博 〜空飛ぶ夢洲〜」
自宅で体験できるバーチャル万博もNTTグループが手掛けている。NTT、NTTドコモ、NTTコノキューの3社は、未来社会ショーケース事業「大阪・関西万博バーチャル会場」のプラチナパートナーとして、「EXPO 2025 バーチャル万博 〜空飛ぶ夢洲〜」アプリを提供開始した。
このアプリは夢洲会場を3DCGで再現し、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術を活用したバーチャル会場を構築している。実際に会場に来られない人や世界中の人々が参加できる「インクルーシブな万博」を目指したものだ。
バーチャル空間内には実際のパビリオンの外観が再現されている。160を超えるパビリオンの設計資料を元に忠実に再現したもので、内部の展示は出展者それぞれが作り込んでいるという。万博の象徴となる大屋根リングは、ブルーのリングにアレンジされている。
このアプリはPC、スマートフォン、VRグラス向けに開発されており、いずれのプラットフォームでも同じコンテンツを体験できる。NTTコノキューによれば、万博のために独自に開発した専用プラットフォームで構築されているという。
「バーチャルNTTパビリオン」では「Another Me Planet」と名付けられた体験を提供。ユーザーは自分自身の「Another Me」を生成し、未来の職業に就いたもう1人の自分からNTT研究所の音声合成技術を使った自身の合成音声メッセージを受け取ったり、NTT版大規模言語モデル「tsuzumi」との対話を体験したりできる。
また、「NTTドコモルーム」では、「ミライストリート」「ミライハウス」「ミライギャラリー」という3つの空間で構成された未来体験を提供する。学生からのアイデアとドコモの「FEEL TECH」(五感を共有する技術)を組み合わせた未来の街が再現され、NPCとの交流によりリアルな未来生活を垣間見ることができる。
バーチャル空間では、来場者がパビリオン限定のデジタルアイテムを入手して着用したり、記念撮影をしたりできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「手紙」や「黒電話」よりも便利な今のコミュニケーションに足りないものとは 大阪万博のNTTパビリオンを体験して見えたこと
大阪・関西万博のNTTパビリオンは、Perfumeを起用した3D映像体験など、「IOWN」技術で通信の過去から未来へと時空を超える体験を提供している。
NTTがIOWNの実用化加速 800Gbpsの超高速通信を実現、5G基地局の省電力化も視野に
NTTは技術公開イベント「NTT R&D FORUM 2024」を11月下旬に開催し、次世代通信インフラ「IOWN」の実用化段階への移行を発表。5G基地局の省電力化技術の開発など、IOWNの具体的な応用例を披露した。また、独自開発の生成AI「tsuzumi」の進化や、光量子コンピュータの稼働開始、月面探査向けワイヤレス給電システムなど、通信技術の枠を超えた幅広い研究開発の成果を公開した。
大阪・関西万博の公式電子マネーが登場 その名は「ミャクペ!」
2025年4月から開催される予定の「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」に向けて、公式デジタルウォレットサービスが提供されることになった。サービス自体は11月1日(一部は2025年5月)から提供される予定だが、スマートフォンアプリは既にダウンロードできるようになっている。
IOWNは6G時代のボトルネック解消になるか 「IOWN WEEK」で見えた実力と課題
NTT、ドコモ、東急不動産は、東京・渋谷に完工した「渋谷サクラステージ」で、次世代コミュニケーション基盤の「IOWN」を導入。これをお披露目する「IOWN WEEK」を12月13日から15日の3日間に渡って開催した。IOWNは、次世代モバイル通信規格の6Gを支えるバックボーンとしても期待されている。
大阪・関西万博で「ポケモンGO」のイベント開催 E・X・P・Oのアンノーン登場
2025年4月13日に開催予定の大阪・関西万博にて、ポケモンGOのイベントが実施される。イベントにちなんだポケモンや、珍しいポケモンが登場するという。イベントの参加費は無料。

