日本電信電話→NTTに社名変更、その理由は? ドコモなども「ぐるっと電話線」マーク追加
日本電信電話(NTT)の島田明社長は5月9日の決算会見前に、日本電信電話の社名をNTTへ変更すると発表した。7月1日から、CI(コーポレートアイデンティティ)を刷新する。商号を5月9日現在の「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」へ変更し、新たなコーポレートロゴを採用する。
日本電信電話(NTT)の島田明社長は5月9日の決算会見前に、日本電信電話の社名をNTTへ変更すると発表した。
7月1日から、CI(コーポレートアイデンティティ)を刷新するとともに、商号を5月9日現在の「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」へ変更し、新たなコーポレートロゴを採用する。
なぜ「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」へ変更するのか
NTTグループは1985年の民営化以来、固定通信からモバイル通信、ITビジネス、不動産やエネルギーなど多角的な事業を国内外で展開してきた。民営化から40年が経過し、設立時に設定した「日本電信電話株式会社」という商号と、事業内容のギャップが大きくなっている。
こうした中、NTTグループは、競争の激しいグローバル市場で、国内外統一のコンセプトのもとNTTグループの技術力やケイパビリティを分かりやすく示し、先進的なグローバル企業としてのブランド向上を図るため、グループのCIを刷新する決断を下した。
新CIは2025年6月19日の第40回定時株主総会への付議を予定している商号の変更予定日である2025年7月1日より適用していく。なお、変更の過程で新旧のデザインが混在する場合があるとしている。
ロゴの「ダイナミックループ」は継承 ドコモなどのグループ各社にも追加
NTTロゴの象徴である電話線のようなマーク。これは、1985年に策定された「ダイナミックループ」といい、新たなコーポレートロゴでも使用する。フォントには、既にグローバル市場で使用されている丸みのあるものを採用。ダイナミックループとNTTともに丸みがあり、かつ色をブルーに変更することで統一感を出す。
新たなCIで定めたロゴデザインは、グループ各社のコーポレートロゴにも適用し、国内外でのブランド統一を進める。NTTドコモグループは、国内で定着しているイメージカラーであるレッドをダイナミックループに反映し、新たなコーポレートロゴとする。東日本電信電話や西日本電信電話、NTTコミュニケーションズなどでも順次適用する。
NTTグループ社員が共通して持つべき価値観や行動指針をよりイメージしやすく
NTTは、商号とコーポレートロゴの変更に合わせて、「NTT Group's Core」と「NTT Group's Values」を制定。前者は、民営化当時に設定された「ありたい姿(CI検討にあたっての基本的考え方)」を原点とし、現在の経営環境などの変化を踏まえてアップデートしたものだ。後者は、これまでの価値観や目指す姿を踏襲しつつ、NTTグループの社員が共通して持つべき価値観や行動指針を、よりイメージしやすい表現へと再定義した。
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