Android 16はMaterial 3 Expressiveデザインに進化――Intelligenceは独立したアプリとしてあるべきなのか:石川温のスマホ業界新聞
Googleが「Android 16」と「Wear OS 6」を正式発表した。同社といえば生成AI「Gemini」があるが、競合であるApple Intelligenceとは異なり、OSとの融合をそれほどしていない。生成AIをもっと使ってもらうためには、あえて“独立”しているように演出した方がプラスになる面もあるかもしれない。
グーグルは5月14日に行った「The Android Show: I/O Edition」において、Android 16とWear OS 6を発表した。Android 16では数年ぶりの大型アップデートとしてMaterial 3 Expressiveが公開された。これまではMaterial Youというデザインテイストであったが、これをベースとして、さらに多くのカスタマイズオプションを提供。より自然で、弾むようなアニメーションシステムでなめらかな操作感を実現したという。
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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2025年5月24日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。
AndroidはメールやカレンダーアプリなどでGeminiを起動するアイコンがついている。一方で、Geminiとして単独のアプリとしても提供されている。
iPhone「iOS」のApple IntelligenceがOSに融合しているイメージだ。画面の下部を長押しすればApple Intelligenceが起動するが、どうつかっていいかわかっていないユーザーも多いだろう。
プラットフォーマーとしてOSに融合しているというのが正解かと思っていたが、融合しすぎているとユーザーが気がつかずに使ってくれないというマイナス面もあるような気がしてきた。
「Gemini」のように独立したアプリであれば、意識して起動、使ってくれるようになる。「Gemini Live」というアプリを立ち上げ、周りにあるものを認識させて答えを求めたいときにはカメラモードに切り替えて、Geminiと会話する。ユーザーにGeminiを意識して使ってもらうには、あえて独立したアプリとして際立たせるアプローチはアリなのだろう。
正直言って、この段階ではどちらの取り組み方が正解かはわからない。
Apple Intelligenceが今後、独立したアプリとしていくこともあり得そうだ。
先日、発表となったXperia 1 VIIも「Xperia Intelligence」をアピールしている。ただ、ソニーは昔からデジカメでAIを使っていたし、さりげなくAIだと言ってきていた。最近になって、まわりがAIだとアピールするから、ソニーとしても「Xperia Intelligence」と言い出してきた感がある。そのため、Xperia Intelligenceを起動するメニューもないし、独立したアプリがあるわけでもない。
「Xperia Intelligence」とは具体的になんなのかといわれれば、なかなか答えづらいような雰囲気だった。
技術と操作体験、さらにマーケティングワードとして、どのように「Intelligence」を訴求していくかは、まだ各プラットフォーマーやメーカーで手探りの状態が続いていそうだ。
© DWANGO Co., Ltd.
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