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一度体験したら戻れない! 大阪メトロの“顔パス改札”はSuicaを超える快適さだった(2/2 ページ)

大阪・関西万博で大阪に訪れるなら、ぜひ体験したいのが地下鉄の「ウォークスルー型顔認証改札」を使った来場だ。これは、Osaka Metroが3月25日よりほぼ全駅での商用利用を始めたものだ。スマホのアプリで顔の登録と乗り放題のデジタル乗車券を購入すると、顔パスで大阪メトロへの乗車を体験できる。

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JR東日本も実験予定 ウォークスルー改札の今後は?

 今後のウォークスルー改札はどうなっていくのだろうか。まず、大阪メトロを含む関西圏は、ウォークスルー改札の前に、QRコード乗車券の普及が訪れそうだ。関西の都市圏(京都〜大阪〜神戸)では主要私鉄に加えて、JR西日本もQRコード対応改札を整備した。これにより、私鉄各社とJR西日本をまたいで相互利用できるQRコードの周遊デジタル乗車券の発売がはじまるなど、これまでにない動きが生まれている。

大阪ウォークスルー改札
関西では「KANSAI MaaS」アプリを中心に、関西私鉄各社やJR西日本各社を相互利用できるQRコードによる企画乗車券の販売が増えている

 通常の磁気乗車券についても、JR西日本は2028年以降QR乗車券への移行を進める。京阪電鉄は2029年までに磁気乗車券を廃止し、QRコード乗車券への移行を目標としている。関西の改札事情は今後大きく変わりそうだ。

 他の地域では、JR東日本が今後10年でSuicaプラットフォームを強化し、ウォークスルー改札や位置情報などを用いた改札の実現を目指していると発表している。2025年秋に上越新幹線で顔認証のウォークスルー改札、2026年に在来線で顔認識以外の方式での実証実験を予定している。

大阪ウォークスルー改札
2025年秋に行う、上越新幹線の新潟駅と長岡駅の顔認証ウォークスルー改札
大阪ウォークスルー改札
JR東日本は20204年10月に今後10年のSuicaプラットフォームやアプリ、決済、改札に関わるビジョンを発表した
大阪ウォークスルー改札
位置情報を利用した改札の一例として、JR北海道トマム駅の無人改札がある。これはスマホで駅のQRコードと位置情報から乗車駅証明書を発行し、札幌駅や新千歳空港駅など主要駅の精算機で料金を支払える仕組みだ。位置情報による改札の原型といえるかもしれない

鉄道各社のおもなウォークスルー改札への取り組み

  • JR東日本:2025年秋ごろ、上越新幹線の新潟駅と長岡駅でウォークスルー改札に向けた顔認証改札機の実証実験を予定。2027年、在来線にて顔認識以外の方式での実証実験を予定。10年以内にウォークスルー改札の実現を目指す
  • JR西日本:2023年3月より大阪駅と新大阪駅で、大阪〜新大阪間を含むICOCA定期券の利用者を対象に顔認証改札の実証実験を開始
  • 山万ユーカリが丘線:2024年11月より全6駅で、バスでタブレット付き改札による顔認証乗車システムを開始
  • 京成電鉄:2025年1月より京成スカイライナーの4駅で、改札前タブレットによる顔認証でのチケット発券を開始

 また、JR東日本を含む鉄道8社が2026年度以降、磁気乗車券をQRコード乗車券への置き換えを進めていくと共同で発表している。この取り組みが進めば、関東でも関西都市圏のように各社で相互利用できるQRコード企画乗車券などの販売や、ウォークスルー改札などの導入が進む可能性もある。今後の動向に注目したい。

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