スマホが熱い! “やってはいけない”ことと“すべきこと”
7月21日は海の日。今後も全国的に暑い日が続くことを想定して、スマートフォンが熱くなったときに“やってはいけない”ことと“すべきこと”をまとめてチェックしましょう!
今日(7月21日)は、国民の祝日「海の日」です。海の日は1996年に誕生した比較的新しい祝日で、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを目的としています。
- →「国民の祝日」について(内閣府)
そんな海の日ですが、全国的には結構気温が高くなりました。天気予報を見る限り、この暑さは全国的にしばらく続きそうです。
気温が高くなると、スマートフォンは発熱しやすくなり、それが原因で「カメラが利用できない(強制終了)する」「画面輝度が強制的に最低になる」「アプリの起動ができない」といった事象が発生しやすくなります。これらの挙動はスマホの“自衛策”の1つで、過剰な発熱による致命的な故障を防ぐための挙動です。
自らの発熱による機能制限は、その原因である発熱を抑えれば解除できます。ゆえに「早く冷やせばいいんじゃないか?」と思う人もいると思います。しかし、スマホを早く冷やすことは厳に慎むべきです。なぜなのでしょうか。
急激な冷却は「結露」につながり「内部水没」の一因に
夏の空気には水蒸気が多く含まれます。空気中の水蒸気は、急激に冷やされると凝縮(液化)され、液体に戻ります。
現在、日本で販売されているスマホの多くは防水/防塵(じん)設計となっており、内部の密閉度が高いモデルもあります。しかし、厳密に密閉処理をされているかというとそうでもなく、本体内部を空気が巡っています。
多くの水蒸気を含む空気がスマホ内に入ってさらに温まり、その状態から急激に冷やされると、本体内部で結露が多く発生する恐れがあります。この内部の結露が、スマホ内部で電気回路のショート(短絡)を起こし、意図せぬ故障の原因となりうるのです。
やってはいけない「冷却方法」とは?
「急激に冷却するとマズい」という観点で、やってはいけない冷却方法はいくつかあります。
流水や氷(の類似物)で冷やす
先述の通り、日本で販売されているスマホの多くは防水/防塵設計です。なので「熱くなったら水や氷で冷やせばいい」と考える人も多いかもしれません。
しかし、スマホの防水/防塵設計は“外部から”の水や粉じんに対する防護設計であって、スマホ内部に生じる結露に対する防護ではありません。そのため、≪氷や凍った保冷材、キンキンに冷えた水で冷やすのは厳に慎みましょう。
「じゃあ常温の流水ならどうだ?」ということになりますが、スマホ本体内部との温度差が大きい場合は結露につながる可能性があるので、常温の流水での冷却も避けるべきです。
エアコン/クーラーの風
特に防水設計でないスマホを使っている場合、「じゃあクーラー(エアコンの冷房)で冷やそう」と考えがちです。特に自動車内では結構効果がありそうに思えます。
しかし、クーラーの風は、室内の気温よりもかなり低い温度で吹き出るため、流水や氷/凍った保冷材と同様に、スマホ本体内部と温度差が大きいと結露を起こし得ます。クーラーの冷気で冷やすのも、厳に慎みましょう。
スマホが熱くなったらどうすればいいの?
「じゃあ、スマホが熱くなったらどうすればいいの?」っていうところですが、ベストなのは充電も操作もせず、画面を消してしばらく放っておくことです。可能であれば、電源をオフにして冷めるのを待つといいでしょう。
「そこまで待てない!」という場合は、急激に冷やさないという観点で以下の方法を試してみてください。
- うちわであおぐ
- 扇風機で冷やす
- “常温タイプ”の保冷材を使う
凍った保冷材は厳禁ですが、常温で使うタイプであれば基本的に大丈夫です。ただし、化学反応によって急激に冷却が進むものは使わないようにしましょう。
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