デザイン刷新の「iPhone 17 Pro」実機レポート 質実剛健なアルミのユニボディー、カメラの使い勝手も向上(2/2 ページ)
「iPhone 17 Pro」と「iPhone 17 Pro Max」は、本体設計を大幅に見直したことで、デザインや放熱性能を大きく向上させた。カメラは望遠の性能が向上し、インカメラの新機能も楽しめる。ベイパーチャンバーとユニボディーの合わせ技で放熱性能も向上した。
冷却性能も向上 SIMスロットがなくなった分、バッテリーを増量
実機では分かりづらい部分だが、iPhone 17 Pro/Pro Maxには放熱を行うためのベイパーチャンバーが内蔵されている。ここで吸収した熱を、アルミのユニボディーを通じて放出し、本体を冷却する設計になっている。単なる見た目を変えるためのデザイン変更ではなく、熱効率やパフォーマンスの向上を意図した設計全体の変更だったというわけだ。
実際、ゲームをするときはもちろん、Apple Intelligenceを使って連続して文章を書いたり、画像を生成したりしていると、かなり本体が熱を持つことがある。熱が上がるとチップセットのサーマルスロットがかかり、性能が低下する。iPhone 17 Pro/Pro Maxではそれを防ぐことで、よりピーク性能を維持しやすくなっているといえる。
日本版は、SIMカードスロットを廃したeSIMオンリーの仕様になっているが、Appleによると、eSIMオンリー版は、空いたスペースを使ってバッテリー容量を増量しているという。具体的な容量は明かされなかったが、ビデオ再生が最大2時間、物理SIMカード対応モデルより長くなっているという。
iPhone 16 Proからやや厚く重くなり、質実剛健な印象に
ディスプレイサイズはiPhone 17 Proが6.3型、iPhone 17 Pro Maxが6.9型で、この点は、先代モデルのiPhone 16 Pro/Pro Maxから変わっていない。2モデルとも、1Hzから120Hzにリフレッシュレートが可変するProMotionに対応する。また、2モデルとも屋外でのピーク輝度が2000ニトから3000ニトまで上がった。
カメラのスペックはサイズによって差はなく、放熱設計なども共通している。2モデルの違いは、主にディスプレイサイズとバッテリー容量、あとはそれに起因する駆動時間などに集約されるといっていい。プロセッサも共通で「A19 Pro」が採用されており、6コアのGPUにはAIの処理を行うNeural Acceleratorが搭載されている。
一方で、iPhone 16 ProからiPhone 17 Proでは、厚みが0.5mmほど増していたり、重量が7g重くなっていたりと、サイズアップしている側面もある。いずれも、アルミのユニボディーを採用したことによるものとみていいだろう。その意味で、Proモデル2機種はより質実剛健になり、プロのニーズに応えるモデルとして生まれ変わったといえそうだ。
(取材協力:アップルジャパン)
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