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調査リポート

スマホ+銀行・証券のクロスユース率は楽天がダントツ1位 MM総研調べ

MM総研は、4社がそれぞれ自社グループで提供する銀行と証券サービスの利用状況の調査結果を発表。楽天モバイルが銀行/証券ともに首位を維持し、auは「au じぶん銀行」連携施策の拡充で前年から伸びている。

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 MM総研は、11月6日に携帯キャリア4社がそれぞれ自社グループで提供する銀行と証券サービスの利用状況の調査結果を発表。調査対象は15〜79歳の携帯キャリア4社を利用している男女で、回答件数3万2916人のうち現在4キャリアを個人利用かつメインで利用している回答者を対象に分析している。

 携帯キャリアと銀行サービスの利用率/クロスユース率は、楽天モバイルユーザーの楽天銀行の利用率が54.1%と前年と同率で過半数を維持。メイン利用(クロスユース率)は23.1%と4キャリア中で圧倒的となった。

MM総研
携帯キャリアと銀行・証券サービスのクロスユース率(※複数回答)

 auユーザーのauじぶん銀行とのクロスユース率は3.7%と0.4ポイント上昇し、伸び率はトップ。「au PAY」や「マネ活プラン」で金融サービス連携を拡大し、通信料金の支払いにau PAYを利用するとポイント還元率が上昇するなど、経済圏内の相互利用を促したためと推測できる。

 ソフトバンクユーザーのPayPay銀行は2.6%とやや低下したが、給与のデジタル払い対応やPayPayカード連携強化など生活決済インフラとしての機能拡充を続けている。NTTドコモはdスマートバンクのクロスユース率が0.1%と低迷しているが、10月から「d NEOBANK」を提供している。

MM総研
携帯キャリアと銀行のクロスユース率の変化

 携帯キャリアとメインで利用している銀行サービスの利用状況は、NTTドコモ、ソフトバンク、auユーザーはいずれも地方銀行が1位となった一方、楽天モバイルのみ楽天銀行がトップとなった。

MM総研
携帯キャリアと銀行サービスのクロスユース率(上位5行)

 携帯キャリアと証券サービスのクロスユース率を見ると、楽天モバイルユーザーの楽天証券の利用率が32.7%で、そのうち最も利用しているとの回答(クロスユース率)は24.5%と前年に続き4キャリア中トップを維持。楽天証券はauユーザーでも最も利用率が高く、NTTドコモやソフトバンクユーザーでも2位にランクインしている。

 au ユーザーでは三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)のクロスユース率が2.3%、ソフトバンクユーザーのPayPay 証券はクロスユース率1.2%とわずかに低下。NTTドコモユーザーのマネックス証券はクロスユース率1.9%と、前年からわずかに上昇した。

MM総研
携帯キャリアと証券会社のクロスユース率の変化

 携帯キャリアと証券会社の利用状況は、楽天モバイルでは楽天証券が24.5%で1位、SBI証券が11.4%で2位、野村証券が3.9%で3位となった。auユーザーの三菱UFJ eスマート証券は5位で、グループ内でのクロスユースは限定的ながらもauじぶん銀行やPontaポイントとの連携施策で徐々に存在感を高めている。

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携帯キャリアと証券サービスのクロスユース率(上位5社)

 各キャリアのユーザーに「メインで使っている携帯電話会社と、銀行や証券などのサービスをまとめたいか」を尋ねた。銀行口座では、楽天モバイルユーザーでは「すでに利用している」との回答が54%と圧倒的に高く「まとめたい」「ややまとめたい」とした回答も7%。一方「まとめたくない」「あまりまとめたくない」とネガティブな回答は20%で、4キャリアの中で最も「まとめ利用」への前向き姿勢が強い。証券口座のまとめ意向についても、楽天モバイルユーザーが突出している。

MM総研
銀行口座のまとめ意向
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証券口座のまとめ意向

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