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Androidが“エアドロ”に対応しても、若者のiPhone人気が衰えないと考えられる3つの理由 10代には変化の兆候も?(4/4 ページ)

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近い将来、iPhone人気は徐々に変わる?

 しかし、盤石なiPhone人気にも陰りが出てくるかもしれません。MMD研究所が2025年9月に公表した「2025年9月スマートフォンOSシェア調査」を見ると、「メインで利用しているスマホのOS」は10代男性(18歳以上)でiPhoneが55.6%、10代女性(18歳以上)はiPhoneが73.7%となっています。

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メインで利用しているスマートフォンのOS(性年代別)(出展:MMD研究所「2025年9月スマートフォンOSシェア調査」)

 やはりiPhone人気は高いのですが、10代よりも20代の方がiPhoneの割合が多く、20代男性は69.6%、20代女性は81.0%と、年代別ではトップです。

 これまでの調査では、10代は他の年代に比べてもっともiPhoneの割合が高かった(一例:MMD研究所「2022年5月スマートフォンOSシェア調査」)のですが、最新調査では20代がトップになっています。

 これは、10代でiPhoneを利用していた層が20代になり、引き続きiPhoneを利用しているため、20代のiPhone利用率が高くなったと考えられます。OSを変える機種変更は、LINEのトークなどの引き継ぎができず、控える人も多くいます。この世代は今後もPhoneを利用していきそうです。

 そして今の10代(18歳以上)は、過去の調査よりAndroidユーザーの割合が増えています。親の意向でAndroidにしている人もいるかもしれませんが、このデータは成人している人を対象にしているため、家族のせいだけとは考えにくいでしょう。このAndroidユーザーは、引き継ぎAndroidを使い続けてる可能性があります。

 現在、Androidの各メーカーは若いアイドルなどをCMに起用し、ブランドイメージの向上を狙っています。自分でスマホを選べる年齢になったとき、「推しと同じAndroid」「おしゃれでかっこいいAndroid」を選ぶ傾向が生まれてきているのかもしれません。そんな中でAirDropが障壁にならなければ、Androidを使い続ける、もしくはAndroidに機種変更するハードルはぐっと低くなります。

 こうして考えてみると、「iPhone一強」だった中高生のシェアも少しずつ変化していく可能性があります。ただ、今回のAirDrop対応については、Appleの協力を得た機能ではない様子ですので、普及が広がらないことも懸念されます。もうしばらく、展開に注力する必要がありそうです。

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