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インタビュー

KDDIが「au Flex Style」で“とがったスマホ”を扱う理由 単に「SIMフリーを持ってきた」とは違う安心感とは(3/3 ページ)

キャリアの制約を受けないオープン市場向け端末を扱う新ブランド「au Flex Style」がKDDIから誕生した。主力はあくまでauモデルとしつつ、接続性を担保した上で個性的なスマホをそろえる。今後は高額割賦への対応や回線契約との導線強化、ローソン等との連携も含めた体験価値の向上が期待される。

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OPPO Find N6はあえて30万円未満に ポイント付与は今後の検討課題

―― あえてauから買うという点で、何か経済的なメリットはあるのでしょうか。

梅垣氏 現時点では経済的なメリットを見いだせる状況にはなっていませんが、今後は、ソフトバンクさんがやられているようなキャンペーンでPontaポイントを付与することなども検討しなければならないと考えています。

―― ただ、Find N6はOPPOから直接買うよりも安いですね。30万円を切っていたことが一部で話題になりました。

梅垣氏 意識的にあのようにしました。家電量販店で買われるとポイントが付きますが、われわれだとポイントがない。その代わりに30万円以下を意識して価格設定しています。30万円に壁が1つあるというお声は、X(旧Twitter)でも拝見しています。ただ、ポイントが付かない分安くしているのであって、プライスリーダーになろうと思っているわけではありません。

―― 買いやすさという観点だと、分割払いもあると思います。

梅垣氏 はい。基本的な部分に、au +1 collectionで培ってきた割賦があります。高額なものでも、導入部分としてのハードルは低くなると考えています。

―― 現状だと20万円までとなっていて、Find N6のような端末の割賦が組めません。先に10万円を払い、残りを割賦にするというような形にはできないでしょうか。

梅垣氏 そういったものにも対応していきたいと思います。スマホに限らず、PCなど、扱うものが高額化してきているからです。また、メモリの需給状況を見ても、価格の上昇は避けられません。

西田氏 ここ数年で、扱う商材が急速に多角化しています。15年前だとスマホのアクサセリーとしてフィルムやケースぐらいでしたが、現在はスマートTVなどの大型デバイスにも拡大、拡張しています。いろいろな売り方は、積極的に広げていきたいですね。

au回線契約やpovoとの連動も視野に

―― 店舗での販売もしていますが、こういった取り組みはキャリアショップを運営する代理店からも評価されているのでしょうか。

梅垣氏 はい。物販として、物販益をお出しできる座組になっています。通信の獲得収益だけでなく、物販益が上がる新たな販売モデルとして取り組んでいます。

―― KDDIの中期経営計画でも、端末販売はパーソナルグロースに含まれていました。今後もさらに広がりが出るのでしょうか。

梅垣氏 昔から変なことをしている自信はあります(笑)。スマートTVのようなものも含め、あまり今までの概念にとらわれることなく、使っていただいて楽しいものや体験価値を向上できるものを取りそろえていきたいですね。KDDIは日頃からLTV(ライフタイムバリュー)と言っているように、体験価値をいかに上げていくかを最重要視しています。個人的には、スマホの箱を開ける瞬間が一番楽しい(笑)。あのときのワクワク感は、いろんな人に体験してもらいたいと考えています。

au Flex Style
KDDIの中期経営戦略では、コンシューマー向けで高成長を目指すパーソナルグロース領域の1つにデバイスが位置付けられており、au +1 collectionの商材拡販も含まれている

―― そういえば、以前auショップで端末の下取りをお願いした際に、スマートバスマットをかなりプッシュされたことを思い出しました。機能的に面白かったので、思わず話を聞いてしまいました。

梅垣氏 そういったお客さまとの接点が重要になります。よりお客さまとの接点が持てるのが、ショップチャネルのメリットです。しいては、ローソンにもつながりますし、より重要視していかなければいけないと考えています。

―― au +1 collectionがローソンで販売されることもあるのでしょうか。

梅垣氏 中計の資料にも書かせていただきましたが、今、POC(新しいアイデアの実証)という形でAppleさんの純正品を30店舗で販売しています。

西田氏 KDDIの入ったビルの6階にあるローソンでも販売していますが、そこもわれわれが協力しています。

―― さすがに、これをau Flex Styleに拡大することはないですよね。

梅垣氏 コンビニ側からお話をうかがうと、扱うものの単価には限界があります。例えば、過熱式タバコのデバイス(3000円前後)でも高い部類に入るようです。そう考えると、スマホを取り扱うハードルはかなり高いですね。

 一方で、今、povoの「ギガチャージカード」がご好評をいただいています。その延長線で、例えばインバウンド向けの安価なWi-Fiルーターのようなものは、可能性として考えられるかもしれません。

―― 現状、スマホから入ってそのままauの契約もできるというような流れになっていませんが、契約獲得につなげるような動きは考えているのでしょうか。

西田氏 確かに導線がまだありません。おっしゃるように、au Flex Styleはブランド化したこともあるので、オンラインショップのチームとは適宜会話をしながら、そのまま回線を選べるようにすることの検討は進めています。

―― povoは端末を販売していないので、そこからの導線もあるとよさそうですね。

梅垣氏 弊社のサイトではありませんが、中古端末を訴求する導線はあります。そういう形で、povoからの導線も作れると思っています。自社サービスの中で循環させていくことは、考えなければなりません。

取材を終えて:オープン市場向けモデルが当たり前の選択肢になるか

 キャリアモデルだと端末のバリエーションがどうしても限定されてしまう中、KDDIはオープンマーケットモデルを取り入れ、ラインアップ全体の魅力を底上げしている。メーカーとの付き合いも深いだけに、セレクトの面白さが光っている印象だ。店頭の魅力化につながっているという。

 こうした取り組みが続けば、auユーザーにとって、オープンマーケットモデルが“当たり前の選択肢”になっていくかもしれない。そのためには、より高額な商品で割賦を組める仕組みや、回線契約をひも付けた割引も必要になりそうだ。インタビューでは触れていなかったが、端末購入プログラムの導入など、キャリアならではの取り組みにも期待したい。

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