スマホで「緊急速報メール(エリアメール)」が受信できないときに確かめたいこと
災害発生時にスマートフォンを始めとする携帯電話端末に同報通信を行う「緊急速報メール」(エリアメール)ですが、「回りのスマホは受信していたのに、自分のだけ受信できなかった!」という経験、ありませんか? 受信できる状況かどうかを確かめる方法を紹介します。
地震や(大)津波警報が出た際にスマートフォンに届く「緊急速報メール」(NTTドコモでは「エリアメール」)ですが、「周囲のスマホには届くのに、自分のスマホには届かない」ということがあります。それは一体なぜなのでしょうか。もしかすると、設定変更で届かなくなっている可能性もあります。
そもそも「緊急速報メール」ってどういう仕組みで届くの?
緊急速報メールは「ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)」と呼ばれる一斉配信システムを使って配信されています。
ETWSは音声通話やデータ(パケット)通信とは別の信号を使って“無差別”に送信されます(いわゆる「ブロードキャスト」と呼ばれる配信方法)。そのため、SIMカードが挿入されていない端末でも、一定の条件を満たせば受信できることがあります。
「緊急速報メール」ではどんな情報が配信される?
その名の通り、ETWSは基本的に「緊急地震速報」と「(大)津波警報」を警報するためのシステムという位置付けですが、仕組み上は緊急地震速報や(大)津波警報以外の情報も配信可能で、国によって多種多様な情報を配信しています。
日本の緊急速報メール(エリアメール)では、各事業者共通で以下の情報を配信しています。
(※1)津波警報は「高い津波(予想の高さが1m超3mまで)」、大津波警報は「巨大な津波(予想の高さが3m超)の場合に発出される
なお、NTTドコモ、au(KDDI/沖縄セルラー電話)、ソフトバンクが提供している「Starlink Direct」でも、緊急地震速報、(大)津波警報と国民保護情報を受信可能です。
なぜ「緊急速報メール」を受信できないことがある?
筆者のようにスマホを複数台持っている場合、緊急速報メールの受信音の“合唱”が始まることがあります。しかし、よく耳を澄ますと(あるいは後から画面を見てみると)、一部の端末が受信していないことがあります。スマホを1台しか持っていない場合でも、回りのスマホは受信しているのに、自分のだけ受信できていないというケースもあります。
受信できなかった理由は、いくつか考えられます。
理由1:配信のタイミングで電波の弱い状況だった(圏外含む)
緊急速報メールは、先述の通り“無差別に”送信されます。特定の端末に向けて送信されているわけではありません。
そのため、送信時に圏外だったり電波が弱かったりするすると受信しそびれることがあります。特性上、ETWS(緊急速報メール)は再送信を行わないため、電波を捕捉しても受信しそびれたメッセージは受信できません。
ただし、ドコモとauは遠隔地の災害・避難情報の配信をSMS(ショートメッセージ)で告知したり、配信履歴をWebで確認できるサービスを無料で提供しています。緊急速報メールを受信しそびれた場合は活用してみてください。
- →どこでも災害・避難情報(SMSでの配信)(NTTドコモ)
- →どこでも災害・避難情報(Webでの履歴確認)(NTTドコモ)
- →登録エリア災害・避難情報メール(SMSでの配信)(KDDI)
- →災害・避難情報(Webでの履歴確認)(KDDI)
理由2:スマホが別の処理にリソースが取られている
先述の通り、ETWSは通話やデータ通信とは別の信号で送られています。そのため、理論的には通話中やデータ通信中も受信できます。多くの端末の場合、通話中の受信時は警報音やバイブレーションをカットするといった“配慮”もなされます。
ただし、「端末ソフトウェアの更新処理中」など、スマホが別の処理にリソースを割いている場合は受信できないことがあります。
理由3:そもそも受信しないように設定している
緊急速報メールは無差別に配信され、通話/通信中も届きますが、設定を変更すると受信しない(無視する)ことも可能です。
洪水に関する災害・避難情報は短時間に複数来ることもあります。そのため、受信を無効化してしまう人もいるそうです(推奨はしません)。後日、別の緊急速報メールを受信しなかった際に、受信しない設定にしたことを忘れて「なんで自分には届かないんだ!」と設定を見直して、設定を変えていた思い出すということも聞きます。
特にAndroidスマホの場合、最近のモデルでは初めて受信した後に「今後も緊急速報メールを受信しますか?」と聞いてくるようになっていて、ここで「いいえ」と答えると受信しなくなるので注意しないといけません。
緊急速報メールを受信できるかどうかを確認するには?
国内で出荷されているスマホは、標準設定で緊急速報メールを受信するようになっています。ただし、理由3にもある通り受信をしない設定も可能です。
自分のスマホが受信できる設定かどうか、確かめる方法をチェックしてみましょう。
Androidスマホの場合(専用アプリを使わない機種)
専用アプリを使わずに(OSに備わる機能で)緊急速報メールを受信できるAndroidスマホでは、以下の手順で受信設定を確認できます。なお、機種によって項目名や表記が異なる場合がありますので注意してください。
- 「設定」を開く
- 「安全性および緊急情報」をタップ
- 「緊急速報メール」をタップ
- 「緊急速報メールを許可」がオンになっているか確かめる
オフになっている場合は、横にあるトグルスイッチをオンにすれば受信できるようになります。
なお、機種によっては受信する緊急速報メールのジャンルも選択可能ですが、日本では無関係な(使われていない)ものも含まれています。よほどのことがなければ「テストアラート」(※2)以外は全てオンで構いません。
また「警報音が常に鳴るのは困る」という場合は、「常に最大音量で通知音を鳴らす」をオフにすると、音量を調整することができるようになります。
(※2)その名の通り、緊急速報メール(ETWS)の配信システムが正常に稼働しているかどうかをチェックするためのメッセージ
機種によっては、受信する緊急速報メールのジャンルも選択できます。日本では「アンバーアラート」は使われていませんが、「テストアラート」はごくまれに配信されることがあります。そのせいか、どの機種でもテストアラートを受信するかどうかは設定可能となっています
iPhone/Apple Watchの場合
iPhoneやApple Watchでは、以下の手順で受信設定を確認できます。
- 「設定」を開く
- 「通知」をタップ
- 「緊急速報」がオンになっているか確かめる
オフになっている場合は、「緊急速報」をタップすると受信のオン/オフを切り替えられる画面に遷移します。トグルスイッチをオンにすれば、受信可能な状態になります。
緊急速報がオンの場合、トグルスイッチの画面に「常に警報音を鳴らす」というスイッチが出てきます。「警報音が常に鳴るのは困る」という場合は、このスイッチをオフにすれば消音モード時に警報音が出なくなります。
なお、iPhone/Apple Watchでは、日本において受信するアラートのジャンル設定は行えません。
緊急速報メールは、自分の身に迫った危険についてアラートを出してくれる仕組みです。ですから、極力オフにしないことが推奨されます。皆さんも、この記事を機に設定を見直してみることをお勧めします。
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