「Xperia 1 VIII」に23万円超の価値はある? 大刷新のデザインとカメラ、“ソニーのこだわり”に迫る(2/2 ページ)
ソニーの最新フラグシップモデル「Xperia 1 VIII」は、独自のOREテクスチャーや刷新されたカメラレイアウトを採用した。望遠カメラのセンサー大型化やAI機能の搭載で撮影性能が向上している。競合と比較して高価格帯だがイヤフォンジャックやmicroSDスロット対応などソニー独自のこだわりが詰まった一台だ。
エンタメ機能も着実に強化 スピーカーやディスプレイの品質にも満足
Xperiaの強みである音響面の進化も見逃せない。Xperia 1 VIIIでは新開発のスピーカーユニットを左右均一配置で搭載し、フルエンクロージャー構造を採用。より深い低音と伸びやかな高音を実現しながら、音量を上げても本体が過度に振動しない仕上がりとなっている。スマートフォンのスピーカーとして、明確に頭1つ抜けた体験ができると感じた。
ウオークマン譲りの高品質なオーディオ回路設計も健在で、有線イヤフォン接続時の音質は並みのスマホよりもワンランク上のサウンドを楽しめる。ウオークマン譲りのチューニングはもちろん、金入り高音質はんだや非磁性銅メッキ加工の高品質抵抗といった部品レベルのこだわりが音の質感に直結している。
ディスプレイは従来モデルに引き続き6.5型のフルHD+解像度のOLEDパネルを採用。4K時代のディスプレイから解像度こそ落ちたが、画面輝度と省電力性能が向上した。実用面ではしっかり進化しており、Xperia 1 Vよりも古い機種から乗り換えると進化を感じられる。
ディスプレイはXperiaらしく画面内にインカメラを配置しないパンチホールレスの設計で、映像の視聴体験で邪魔になる要素を排除している。ブラビア譲りの映像チューニングも見逃せない。
基本的なスペックは順当にアップグレードされた。SoCはSnapdragon 8 Elite Gen 5にアップデートされ、ストレージは256GBから最大1TBまで選べる。バッテリーは5000mAhと据え置きだが、本体チューニングの見直しで、充電なしでも2日持ちを実現した。ワイヤレス充電にも対応する。
この他、Wi-Fi 7対応、デュアルeSIM、ベイパーチャンバーによる排熱性能の強化、最大4回のOSバージョンアップ・6年間のセキュリティアップデートのサポートなど、長く使えるプレミアムスマートフォンとしての基盤もしっかり整えてきた。
ハイエンドでは世界で唯一、イヤフォンジャックとmicroSDスロットを兼備
Xperia 1 VIIIが他のハイエンドスマートフォンと一線を画すポイントの1つが、3.5mmイヤフォンジャックとmicroSDスロット(最大2TB対応)の両立だ。昨今のハイエンド機はこれらを廃する方向に向かっているが、Xperia 1 VIIIはこのこだわりを貫いている。AQUOS R11がmicroSDスロットを廃したこともあり、2026年現在、ハイエンドスマホではXperiaのみが採用する。
パンチホールカメラを持たないすっきりとしたフラットディスプレイも、他のハイエンド機にはない大きな差別化ポイントだ。本体上部にベゼルを設ける前時代的な設計ではあるものの、フロントステレオスピーカーを実現できている。
そして本体側面のシャッターボタンも見逃せない。カメラを構えるような感覚でシャッターを切れるこのボタンは、写真を「撮る体験」にこだわるソニーならではのアプローチで、スマートフォンであることを一瞬忘れさせてくれる。
シャッターボタンはiPhoneのカメラコントロールキーにならって採用される機種も増えているが、半押し操作などを含めた純粋なシャッターボタンとしての機能、操作フィーリングは、Xperiaが最も優れていると感じた。
23万5400円を出す価値のある、ソニーにしか作れないスマホ
Xperia 1 VIIIの直販価格はメモリ12GB、ストレージ容量256GB構成で23万5400円から。最上位の1TBモデルは30万円に迫る設定となり、折りたたみではないスマートフォンとしては飛び抜けて高い部類に入る。一方で、進化したカメラ性能でも、今期最強クラスと名高いXiaomi 17 UltraやOPPO Find X9 Ultraに及ばない部分があることも正直に認めなければならない。
しかし実機を手に取ると、この端末が「ソニーにしか作れないスマートフォン」であることは疑いようがない。
OREテクスチャーの原石のような質感のボディーという独自性。高音質な左右対称スピーカー、ウオークマン由来の高音質機能やサウンドチューニング。イヤフォンジャック、microSDスロット、パンチホールのないディスプレイ、α譲りのカメラチューニングに本体シャッターボタン。ある意味でソニーにしかできない機能やハードウェアチューニングを、これでもかと盛り込んでいる。
ここに例を挙げただけでも、他のメーカーにはない「こだわり」が一台に詰まっているスマートフォンは、世界中を探してもXperia 1 VIIIだけだ。こうしたこだわりに価値を感じられるのなら、約23万円という価格でも納得感があるはずだ。
Xperia 1 VIIIはソニーストアをはじめ、全国の量販店やキャリア取り扱い店でも実機が展示されている。興味がある方はまず店頭で手に取って、この「こだわり」を体感してみてほしい。
著者プロフィール
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
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