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なぜドコモはahamoの大幅値上げを避けたのか? 段階制で安くなるケースと「アップセル戦略」の狙い:石野純也のMobile Eye(2/2 ページ)

ドコモはahamoの料金を改定し、段階制を導入する。ahamoは40GBに容量拡大しつつ165円の値上げにとどめ、中容量帯の値下げや利便性向上で競争力を重視した。ユーザー増やARPU引き上げを図るとともにドコモMAXへのアップセルを狙うなど、ドコモの思惑が強く反映されている。

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維持した主力プランとしての競争力、アップセルの体制も整う

 値上げはしたものの、その影響を最小限に抑える改定にしたのはなぜか。背景には、ahamoがドコモの競争力の源泉になっていることがある。当初は若者向けのプランとして誕生したahamoだが、シンプルさが受け、利用者層は多様化している。家族での回線契約や光回線などのセット割がなくても安価なため、“ドコモの入り口”になっているのが実態だ。

 ドコモの新規契約者に占めるahamoの割合は非常に高く、齋藤氏によると「半数を超えている」という。番号ポータビリティ(MNP)でプラスに転じた原動力もahamoで、もはや主力といえる。上位レイヤーのサービスを提供する際の基盤であるユーザー数拡大を重視しているドコモにとって、欠かせない料金プランといえる。

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ドコモはMNPプラスを継続しているが、その原動力になっている料金プランがahamoだ

 ahamoでユーザーを獲得しつつ、よりデータ利用が多いユーザーや、コンテンツサービスとのバンドルにお得感を見いだしたユーザーをドコモ MAXなどの上位プランに上げていくのがドコモの戦略だ。実際、ahamoも60GBを超えて3段階目まで上がると、ドコモ MAXの割引後の料金との差がかなり縮まってくる。

 この戦略が当たり、「現実的にドコモ MAXに移っていただける方も相当数いる」(同)。こうした移行が順調なこともあり、ドコモ MAXは、9月24日時点で465万契約を突破。年度内の目標として掲げていた500万契約の達成に、リーチがかかっている状況だ。

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ドコモMAXへの移行も順調だといい、500万契約も見えてきた

 一方で、ドコモはネットワーク品質の改善が顧客基盤強化と並ぶ課題になっているが、「まだまだ道半ば」(同)。「ネットワークが大丈夫になったから、料金を上げても大丈夫という認識ではない」(同)という。

 ネットワーク品質が改善の途上にもかかわらず、新規ユーザーを獲得しやすく、かつARPUも上げやすい料金体系が整ったahamoを大幅に値上げし、競争力を落としてしまうのは得策ではない。その意味で、ahamoの値上げや料金体系の改定には、ドコモが置かれている状況が色濃く反映されているといえる。

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