News 2002年10月17日 10:59 PM 更新

WPC EXPO2002の見どころはコレだ!

参考出品ラッシュのソーテックや見どころ満載の東芝ブースなど、WPC EXPO2002の見どころを紹介しよう

 WPC EXPO 2002の主役は、なんといってもPC関連。今回は、Tablet PCに注目が集まっているが、それ以外でも各PCメーカーのブースには、今年のPC秋冬モデルや未発表の参考出品など、見どころは多い。

 その中でも、意欲的な製品を数多く紹介していたのが、ソーテックのブース。同社はTablet PCを国内でいち早く発表したこともあり、発売予定のコンバーチブル型Tablet PCには人だかりが絶えなかったが、それに負けないぐらい注目されていたのが、最先端技術を盛り込んだ参考出品の製品群だ。


Tablet PCで盛り上がるソーテックブース

 まず、Tablet PCの小型版のようなWindows CE .netマシン「AFiNA Pad」。A5サイズほどの小さな本体には、感圧式の液晶ディスプレイが搭載され、サイズの大きなPDAのように使える。この小さなボディに、CFスロット、USB端子、LANポート、SDメモリーカードスロットなどを装備。発売時期や価格は未定だが、Windows Powered Smart Displaysの搭載も検討しているという。


Windows CE .netマシン「AFiNA Pad」

 流行のホームネットワーク機器の参考出品もあった。「Play@TV」と名付けられたそれは、ソニーのRoomLinkとそっくり。映像や音楽、写真といったコンテンツをネットワーク経由でTVなどAVデバイスに出力できる機能も同じだ。こちらも発売時期、価格ともに未定。


ソニーRoomLinkとそっくりな「Play@TV」

 また、専用の紙やボードを使わずに書いた文字や絵の筆跡を正確にコンピュータに入力できる超音波ペン「Virtual Pen」も参考出品されていた。PCとの接続は、USBを介して行う。例の富士通研究所の超音波ペンと思いきや、イスラエルのペガサステクノロジー(Pegasus Technology)というメーカーが開発したものとのこと。ただし、富士通研究所のものと原理はほとんど変らないという。12月中旬頃発売予定で、価格は1万5000円弱。ちなみに、富士通研究所の超音波ペンはコクヨが製品化する予定で、コクヨブースで参考出品していた。


超音波ペン「Virtual Pen」

 NECのブースでは、先日発表した個人向けPC「VALUESTAR/Lavie」シリーズを前面に打ち出していた。同社が10月10日の発表会で約束した通り、今年の年末商戦に投入予定の“VAIO Wっぽい”液晶一体型の試作機も一般ユーザーにお披露目され、来場者の注目を集めていた。


“VAIO Wっぽい”液晶一体型の試作機(左)と、個人向けPCで注目のFシリーズ

 WPC EXPOでは、自動車にもPCが載ってしまった。クラリオンのブースでは、昨日発表した車載PC「ADDZEST AutoPC CADIAS」を大々的にアピールしていた。


車載PC「ADDZEST AutoPC CADIAS」

 車載PC向けの組込みOS「Windows CE for Automotive」が採用されたCADIASは、USBやPCカードスロットを備えるなどPC関連機器との親和性も高い。インターネット接続やMP3/WMA再生など、通信・マルチメディア機能に優れている点も車載PCの特徴だ。地上波デジタルのモバイル放送など、次世代メディアにも柔軟に対応できるという。ただし、高機能なだけに価格も33万8000円と立派。12月1日から発売する。

見どころ満載の東芝ブース

 東芝ブースは、初登場のTablet PC水冷PC、スターバックスのコーヒーが飲めるブロードバンドカフェなど、見どころ満載なのだが、注目の展示がまだあった。


モバイル機器向けの燃料電池を参考出品

 水冷PCの横にひっそりと紹介されていたのが、モバイル機器向けの燃料電池。展示では、燃料電池で同社のPocket PC「GENIO e」を動かしていた。これは、今年1月に同社が行った技術展でマスコミ関係者に公開されたものだが、一般ユーザーには初披露となる。純メタノールを燃料とし、7ミリリットルでGENIO e(バックライトONでメディアプレーヤーを最大音量で再生)を約3時間動作させることが可能だ。リチウムイオン電池の3-5倍の高エネルギー密度を持ち、カートリッジ式の燃料は、交換も簡単に行える。「純メタノールは1リットル約20円と燃料コストも安い。課題は、高出力の確保と、安定駆動のための制御回路の開発。2004年の実用化を目指している」(同社)。

 松下電器産業のブースでは、昨年からタイトルスポンサーになっているトヨタのF1カーを会場に持ち込んで、ブースを盛り上げている。


松下ブースには、F1カーが登場

 このF1カーよりも注目を集めていたのが、一昨日に発表されたばかりのSDマルチカメラ第2弾「WiLL D-snap」。初代のD-snapよりも小型軽量になり、ちょうど女性のコンパクトのような形とサイズになった。動画記録のスペックが向上しているほか、クレードルが標準で装備される。価格はオープンだが、実売は4万7000円前後になるという。また、先日発表されたデジカメLUMIXシリーズの新製品「DMC-FZ1」「DMC-F1」も展示。手にとって触れる実機が多数用意されている。


SDマルチカメラ「WiLL D-snap」

 ヤマハのブースでは、DVD+RWアライアンスの記録型DVD規格「DVD+R/RW」を採用した光ディスクドライブ製品2モデルが参考出品されていた。


参考出品のPC用外付けDVD+R/RWドライブ

 DVD+RWアライアンスに名を連ねるメーカーの中でも、記録型DVDの発売が期待されていた同社。今回参考出品されていたうちの1台は、待望のPC用外付けDVD+R/RWドライブだ。残念ながら仕様や発売時期はまだ未定という。「発売時は、最高のスペックを用意する。国内発売モデルでは、DVD-R/RWとのデュアルドライブになる可能性もある」(同社)。

 もう1台は、DVD+RWビデオレコーダ「DRX-1」。欧州では9月に発売されている製品だが、日本での発売は今のところ未定とのこと。「国内発売モデルは、HDDを搭載したハイブリッド機にしたい。今年9月に発売したHDD/CDレコーダ『CDR-HD1300』のような、HDDを後付けできるタイプを検討している」(同社)。


DVD+RWビデオレコーダ「DRX-1」。日本発売モデルは、HDDを後付けできるハイブリッド機を検討中

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▼ 特集:WPC EXPO 2002

[西坂真人, ITmedia]

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