北京でロボット展覧会
日本ではあまり知られていないが、中華人民共和国(中国)は国家戦略としてロボット技術の開発に力を注いでいる。その一環として、中国と海外の最新ロボット技術を展示する「2004 中国国際ロボット展覧会」を11月に北京で開催する計画だ。6月15日に都内で行われた記者発表会では、中国の「国家“十五”863計画ロボット技術プロジェクト」の主任で、ロボット専門誌の編集長でもある劉進長氏が来日し、日本企業の参加を呼びかけた。
国家“十五”863計画とは、中国が1986年から進めているハイテク技術の研究発展計画(86年3月に開始されたため、こう呼ばれる)。目的は、生物、宇宙、情報、レーザー、オートメーション、エネルギー、新素材、海洋技術の8分野でハイテク産業の発展に向けた条件を整備すること。先頃成功した“中国初の有人宇宙飛行”もこの計画の一環だ。
「ロボットは中国国内でもホットな話題だ。もちろん工業用ロボットも需要は高いが、“特殊ロボット”も急速に発展すると考えている」(劉氏)。特殊ロボットとは、産業用を除くロボット全般のこと。中でも「身の回りにいるロボットが主になる」(劉氏)。
そこで、ヒューマノイドやコミュニケーションロボットの分野で先行する日本からも、多くの企業や研究者を展示会に呼びたい考えだ。「ヒューマノイドの分野は、日本が最も進んでいる。日本とともに、中国の技術も進んでいければ嬉しい」。事実、用意するブース(300)のうち、日本からの出展が3分の1を占めることが目標だという。
展覧会に「企画協力」の立場で参画する千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長は、「展示会を通じて日中の技術者が交流を深め、一般家庭に進出するようなロボットの研究を進めたい。とくにパートナーロボットは人々の生活レベルにまで入っていくもの。人口10億を抱える中国市場で認められないと数が出ない(普及しない)だろう」として、将来のロボット産業における中国市場の重要性を説いた。
「現在、日本のロボット研究はある種の閉塞感に覆われている。それは、ロボットの技術を研究していても、なかなか製品として市場に出ないこと。中国との協力関係は、この状況を打破できるものだと考えている」(古田氏)。
「2004 中国国際ロボット展覧会」の会期は、2004年11月11日から14日まで。会場は北京市朝陽区にある「全国農業展覧館1号館」だ。主催は、中国科学院自動化研究所(いわゆる中国科学アカデミー)と中国国際企業合作公司。海外後援として、日本ロボット工業会とNPOの東京都日中友好協会が名を連ねている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
デンマークの880万人分流出、原因はパスワード「123456」 ハッカー「侵入は難しくなかった」 現地報道
-
2
SBI証券のFXで“誤ロスカット” 再委託先IIJが作業ミス、システムでも検知できず 779口座が対象
-
3
「Google Play」、AI Studioで作った自作アプリを自分の端末で実行可能に AIでゲームを探す機能も
-
4
化粧品販売「アエナ」約81万人分の個人情報流出か 氏名やクレカ下4ケタ・有効期限など
-
5
デジハリ大、「Claude」を全学導入へ──国内初、“回数気にせず”使い放題に
-
6
ブックオフ漏えい、退会者21万人も対象 個人情報638万人分の外部送信を確認
-
7
米Getty Imagesが破産申請へ AI画像の台頭で経営悪化、「報道写真」軸に年内の再建目指す
-
8
Apple、「Welcome home」イベントで発表されたことまとめ 日本でも2製品予約開始
-
9
Anthropic、自己複製AIの「兆し」を指摘 55ドルのTVボックス15台で26Bモデルが稼働
-
10
キャッシュレスサービス「IDARE」、約13万人の個人情報漏えい 残高や取引履歴なども
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR